シャープ「アクオス」強し

ソニーブランド復活なるか

　液晶テレビ市場は、シャープの圧倒的優位が続いている。

　10月1日、ソニーは満を持して薄型テレビの新ブランド「BRAVIA（ブラビア）」の2モデルを投入した。投入後、メーカー別販売台数シェア争いで、東芝を抜き順位を1つ上げ、シェアも数ポイント伸ばしたものの、絶対的なシェアでは依然シャープの独走が続いている。“ソニーブランド復活”になるかは、なお予断を許さない状況だ。

　図は、BCNランキング週次データをもとに、液晶テレビ市場の上位4社のメーカー別販売台数シェア推移を表した。

　直近の週（10月3－9日）のメーカー別販売台数シェアは、シャープが44.1％を獲得しトップに君臨。ソニーの「ブラビア」投入後、シャープのメーカー別シェアはわずかながら下がったものの、製品別シェアでも上位10位のうち6製品がシャープの液晶テレビブランド「AQUOS（アクオス）」が占めており、小型の機種から最上位機種までまんべんなく売れている点が大きな強みとなっている。2位の松下電器産業との差は、26.7ポイントあり、ライバルが製品開発を強化しているなかでも、相変わらずの強さを発揮している。

　10月1日に、「ブラビア」のエントリーモデルである32V型と40V型の2モデルを投入したソニーは、直近の週で12.8％のシェアを獲得。前週に比べて4.4ポイントシェアを上げ、東芝を抜いて順位を4位から3位に浮上させた。ただ、なおもシャープとの開きは31.3ポイントあり、これをどこまで縮められるかは今後の製品戦略が大きなカギを握っている。

　ソニーは今後、10月20日にミッドレンジモデル2機種、11月20日に最上位モデル2モデルを投入する。6モデルが揃った時、ソニーがどこまでシェアを上げることができるのか。10月、11月の「ブラビア」の販売状況に注目が集まる。