全国ショップ激戦図
<全国ショップ激戦図>95.千葉県松戸市(下)
2005/10/03 18:45
週刊BCN 2005年10月03日vol.1107掲載
接客で一線を画す
ピーシーデポコーポレーションでは、「PCDEPOT松戸店」で自社ブランドのBTO(受注生産方式)パソコン「オッジオ」シリーズの販売に力を入れている。しかも、松戸店が他の系列店舗と違う点は、展示品の数が多いことだ。店内奥の壁に沿って展示されたパソコンは、オッジオブランド一色で染まっている。ラインアップ数は15種類強。スペックや用途に応じて完成品を並べており、初心者層がBTOパソコンを買いやすい環境を整えた。メーカー製パソコンと比べて低価格であることも来店者の購入動機につながっている。オッジオコーナーに入った来店者は店員に説明を求めることが多いという。接客では、専門知識を駆使しつつも初心者にも分かりやすく説明することで顧客のニーズに合ったモデルを聞き出している。すべてが購入に結びつくというわけではないが、大半はパソコン関連機器を購入するリピーターとして来店する。これは、パソコンおよび関連機器の購入では他店よりも気軽に来店できると顧客に思わせる接客を徹底している効果だろう。
「気軽に声をかけてください。接客で給料をもらっています」といったPOPを、オッジオコーナーを中心に店内のさまざまな場所に貼っていることも顧客が気軽に声をかけられる要因だ。
サンキューグループの「100満ボルト松戸店」には、平日を中心として近くに住む主婦層が来店することが多いという。これは、接客時に「オール電化セットがタダになる」メカニズムを顧客に説明しているためだ。顧客は、前月にかかった光熱費を店員に伝えれば、電気の無駄遣いを試算してもらえ、オール電化の節約効果を60秒で確認できる。差額が明確になり、この差額によりガステーブルをIHクッキングヒーターに、ガス給湯器を電気温水器に買い替えるなどの提案を行っている。データを示すという接客方法で、家庭で財布の紐を握る主婦から信頼感を得ているというわけだ。(佐相彰彦)
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