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薄型テレビの市場動向

2005/08/01 16:51

週刊BCN 2005年08月01日vol.1099掲載

液晶対プラズマ、主戦場は37V型以上に

覇権争いがさらに激化

 薄型テレビ市場(液晶、プラズマ、リアプロジェクションテレビ)で、液晶テレビが台頭している。BCNランキングによる6月の32V型以上の薄型テレビを見ると、液晶が78.7%、プラズマが20.9%、リアプロジェクションが0.4%となっており、液晶が圧倒的なシェアを確保している。

 図は、BCNランキングによる昨年10月と今年6月における37V型以上の市場構成比。昨年10月の液晶は44.0%、プラズマが55.5%で、37V型以上の大画面テレビではプラズマの方が販売台数を上回っていた。しかし、今年6月は液晶が5.7ポイントアップの49.7%、プラズマは49.2%で6.3ポイントダウンし、シェアが逆転した。37V型では、液晶とプラズマのシェアが拮抗。液晶とプラズマの主戦場は37V型以上となっている。

 プラズマに注力している松下電器産業の液晶テレビのラインアップは、最大画面サイズが32V型。松下同様にプラズマに注力している日立製作所は、8月中旬から投入する新製品で、「ニュースやワイドショーなどの情報番組も大画面で見るニーズが高まっている」として、液晶のラインアップに新たに37V型も加える。

 40V型以上で比較すると、今年6月のデータではプラズマが64.4%を占め、シェアを確保している。しかし、昨年10月の段階でプラズマは79.0%のシェアだったことからも、勢いの低下は明らかだ。一方、液晶は、今年6月は33.3%と全体の3分の1程度にとどまるが、昨年10月の20.0%に比べ13.3ポイントアップしている。液晶はすでに37V型で勢いをつけていることもあり、40V型以上でもプラズマ勢は予断を許さない状況だ。

 8月1日からは、シャープが65V型の液晶テレビの販売を開始している。薄型大画面テレビ市場を巡り、液晶対プラズマの覇権争いがさらに激化することは間違いない。
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