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ジャストシステム 専門辞書搭載の「一太郎」発売 公務員や法曹界への需要期待

2005/06/13 18:45

週刊BCN 2005年06月13日vol.1092掲載

 ジャストシステム(浮川和宣社長)は、ワープロ・エディタソフト「一太郎2005」と日本語入力システム「ATOK」専用の変換辞書をセットにした「日本語プロフェッショナル」シリーズ3製品を6月17日に発売する。各製品は、一太郎と変換辞書を同時購入した場合に比べ約3割安となり、各限定1万本を販売する。今年4月に「e-文書法」が施行されるなど、「間違いのない適切な言葉を効率的に作成するニーズは高い」(鍋田毅・取締役経営企画室長)と、文書作成の機会が多い公務員や法律関係者などへの需要が高いと期待している。

 同シリーズは、公務員や行政関連向けの「一太郎2005[行政編]」、法曹実務家や企業の法務担当、研究者など向けの「一太郎2005[法曹界編]」、自分のアイデアを企画書に文書化する担当者向けの「一太郎2005[営業・企画編]」の3製品。

 行政編は、「ぎょうせい公用文表記辞書」を搭載。公用文の表記基準に基づき、常用漢字表以外の漢字使用や法令用語のルールに合った送り仮名などの言い換えを変換操作で同時表記できる。

 また、法曹界編は約5万語の法律・法学用語を載せた「有斐閣法律法学用語変換辞書V2」を搭載し、法律文書独特の言い回しを正しく変換できる。

 営業・企画編はATOKの連想変換に「角川類語新辞典」の約4万9000語の類語を追加し、1つの言葉からアイデアに基づき最適の言葉を選択できるなど、豊富に日本語を揃え、業界や職種に応じたツールへと強化した。

 各セット製品は、1万2600円の価格で限定1万本をパソコン量販店とウェブ上で販売する。

 同社によると、一太郎は、全出荷の大半が教育や医療など専門職向けに販売されているという。「汎用的な利用だけでなく、専門職向けのソリューション販売が定着してきた。例えば、医療現場では、ATOKと医療辞書により、変換作業が大幅に短縮できたと好評だ」(鍋田取締役)。ただ、「一太郎でATOKを利用できることを知らない人もいる」(同)ため、今回のセット販売などで、ATOKの利用価値や一太郎の使い勝手の良さを再認識してもらう戦略だ。

 一太郎で使う辞書・辞典類はすでに13社とアライアンスを結んでいるが、今後も連携を拡大する予定。他社製アプリケーションとの連携を強化することで、一太郎の価値を高め、「目的志向型」の新規ユーザーをさらに獲得することを狙う。
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