店頭流通

インターチャネル スパイウェア駆除ソフト発売 今夏以降の市場拡大を予測

2005/05/30 18:45

週刊BCN 2005年05月30日vol.1090掲載

 インデックス・グループのソフトウェアベンダー、インターチャネル(羽室文博社長)は6月3日、スパイウェア駆除専用ソフト「スパイゼロ2006」をパソコン量販店を中心に発売する。韓国最大手のセキュリティ企業であるアンラボ(金哲洙社長)が開発したソフトで、パソコンに侵入したスパイウェアの検出・駆除だけでなく、ネットワークから侵入するスパイウェアもブロックするのが特徴。今夏以降には、大手セキュリティ企業などもスパイウェア駆除ソフト市場に参入すると見られるが、「市場の活性化が期待できる」(高橋克則・デジタル・パブリッシング事業部制作グループプロデューサ)として、今年度(2006年3月期)は10万本の販売本数を目指す。

 「スパイゼロ2006」は、プロセスメモリやファイルシステム、レジストリなどを複合的にスキャンするスパイウェアに特化した検査方式を採用し、汎用的なウイルス対策のスパイウェア駆除機能で対応できない悪質なスパイウェアも確実に検出・駆除する点を特徴とする。スパイウェア駆除に必要な定義ファイル対応項目は、14万5000以上(05年4月現在)と業界トップクラスで、リアルタイムにユーザーへアップデートする。

 スパイウェア特有の挙動不審ファイルを検出する「未知スパイウェア検出(ヒューリスティック・スキャン)」機能もあり、同タイプのソフトと比較しても130%以上速い高速スキャンを実現しているという。

 スパイウェアは、インターネットを利用中にパソコン内に侵入して、個人情報流出やパソコンの不具合などの問題を引き起こす。今年4月の「個人情報保護法」施行などを契機にスパイウェア駆除ソフト市場への注目が高まっている。「ユーザーの多くは、ウイルス対策ソフトのスパイウェア駆除機能で対応できると考えているが、実は違う」(高橋プロデューサ)と、注意を喚起する。このため同社は、他社のウイルス対策ソフトや同社の「V3ウイルスブロック2005インターネットセキュリティ」とスパイゼロ2006を組み合わせた利用を呼びかける。

 同社は4月26日からスパイゼロ2006をダウンロード販売しており、「予想以上に好調に売れている」(高橋プロデューサ)と、ダウンロードと店頭販売を合わせ今年度内に10万本を販売できると強気の見通しを示す。スパイゼロ2006の標準小売価格は4980円。
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