秋葉原物語
<秋葉原物語>[第3部 ムーブメント]27.“食”もアキバで
2005/05/16 16:51
週刊BCN 2005年05月16日vol.1088掲載
秋葉原駅前プラザビルは地上1-9階の構成で、すべてのフロアに飲食店が入っている。1階にはベーカリー&ダイニング「ヴィ・ド・フランス」が出店。平日の昼食時に会社員や学生などが行列を作っている。ほかのフロアでは、豆腐料理やイタリアンレストラン、韓国料理、ダイニングバーなどが店を構えている。
駅構内のフードコートには、さぬきうどん専門店やカレー専門店など6店が並ぶ。500円以内で飲食できるなどリーズナブルな価格の店もあり、昼食時には会社員や学生など秋葉原駅の利用者で混雑している。
昭和通り口にもレストランビルがオープンする予定。駅ビル「アトレ」を運営する東京圏駅ビル開発が東日本旅客鉄道(JR東日本)と共同で「アトレヴィ秋葉原」を6月2日に開業する。同ビルは地上1-6階。1階部分が駅構内のショップで、2-6階には和食や洋食、インド料理、中華など7種類のレストランがテナント出店する。
これまで秋葉原周辺にあった飲食店はカウンター形式でスピード勝負というところが多かった。“食べ終わったら、すぐに出る”ことが当たり前になっていた感があった。利用者も、秋葉原地区を訪れる目的が家電量販店でパソコンなどを購入することであるため、食事の内容までこだわらないのが普通。
これに対して、秋葉原駅前プラザビル内の飲食店は、秋葉原地区のなかで比較的ゆったりと広い店内に仕上げられている。間もなくオープンするアトレヴィ秋葉原は、“好感度フード&リラクゼーション”をコンセプトとし、これまでの秋葉原にはなかった空間を提供する。他の再開発地区と同様に、秋葉原地区でも“食”が重視され始めた。(佐相彰彦)
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