店頭市場ピックアップ

デジタルカメラの販売動向

2005/04/04 16:51

週刊BCN 2005年04月04日vol.1083掲載

キヤノンが2位以下を突き放す

3か月半ぶりに7ポイント以上の差

 混戦続くデジタルカメラ市場で、キヤノンが一歩抜きん出た。

 シェア2-3ポイントの間で数社がひしめき合っていたなかで、3月に入りキヤノンが徐々に2位以下を突き放しにかかった。この結果、直近の週次データ(3月14-20日)では、2位のカシオ計算機に7.7ポイントの差をつけた。

 BCNランキングの週次データで、トップと2位の差が7ポイント以上開いたのは、昨年11月29日-12月5日の週以来3か月半ぶりだ。

 図は、BCNランキングの週次データをもとに、デジカメ市場の上位5社の販売台数シェア推移を表した。

 キヤノンは3月に入り首位に返り咲き、直近の週(3月14-20日)では21.8%のシェアを獲得。図で表示している期間内だけでシェアを6.8ポイント伸ばした。2位以下のメーカーはいずれも2-3%のシェア増減で推移しており、キヤノンの好調さが目立つ。

 キヤノンのシェアを押し上げているけん引役は、3月4日に発売した有効画素数710万画素のハイスペックモデル「IXY DIGITAL(イクシーデジタル)600」。発売日を含む週に、製品別シェアで7位にランクイン。その翌週には2位となり、その後も2位をキープしている。ロングヒットとなっている「IXY DIGITAL 50」が1位の座を堅持しており、1位と2位をキヤノンが独占している格好だ。

 キヤノンでは好調の要因を、「700万画素のスペックと、丸みを帯びた形状デザインが幅広く受け入れられている」(広報担当者)と分析。「デザインはトレンドを意識し、かなり力を入れた」(同)としている。

 デジカメ市場は、レンズ交換式の1眼レフデジタルカメラが急速に成長しているが、それと歩調を合わせるように売れ筋になっているのが軽量・薄型のハイスペックモデル。機能面では各社の違いに差が見られなくなってきただけに、デザイン性がさらに重要になってきたと言える。
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