店頭市場ピックアップ
プリンタ用インクの販売動向
2005/03/28 16:51
週刊BCN 2005年03月28日vol.1082掲載
キヤノンとセイコーエプソンでシェア87%
ショップでは利益増の評価高い
インクジェットプリンタ用インク市場は大手プリンタメーカーの製品がシェアを2分している。BCNランキングによれば、2005年2月のメーカー別販売台数シェアではキヤノンが46.4%、セイコーエプソンが40.6%を獲得している。家電量販店およびパソコン専門店では、インク販売を伸ばすことに力を入れるショップが多い。家電量販店のムラウチでは、JR五日市線の秋川駅近くに出店している「あきる野店」(東京都あきる野市)で、競合店よりもインクの品揃えを増やし、しかも低価格で販売。「当店には置いてないアイテムはない、とユーザーに意識してもらう」(あきる野店長の松村和正マネージャー)ことで、ユーザーをリピーターとして囲い込む。
百貨店や大型スーパーなどにテナント出店しているショップでは、インクを新規ユーザー開拓につなげる商品と位置づけている。JR中央線の武蔵小金井駅前にあるスーパー「長崎屋小金井店」内に店を構えるベスト電器の「小金井長崎屋店」(東京都小金井市)でも、インクの品揃えを充実させている。ほかにも、「ダイエーいちかわコルトンプラザ店」にテナント出店しているラオックスの「コルトンプラザ店」(千葉県市川市)や、JR船橋駅前のステーションビル「Face」内にある「さくらや船橋駅前店」(千葉県船橋市)などがインクの販売に力を入れている。
プリンタメーカーのインクが売れているのは、サードパーティの製品に比べて、安心感を持つユーザーが多いため。インクは、パソコンや関連機器のなかで高粗利率という点で利益が確保できる商材としてショップの評価が高い。そのため、サードパーティにとってはシェア拡大を図りたいところ。純正品とサードパーティ製の競争が激しくなることにより、「さらにインクの販売が活性化する」とみているショップもある。
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