店頭市場ピックアップ

携帯オーディオの販売動向

2005/01/03 16:51

週刊BCN 2005年01月03日vol.1070掲載

前年同月比3倍以上で推移

利用形態の多様化で需要が広がる

 携帯オーディオプレイヤーの販売が好調だ。昨年7月以降、台数と金額ともに前年同期の3倍以上で推移。各メーカーが機能性やデザインなどで工夫を凝らした製品を次々と市場に投入している。

 BCNランキングによれば、昨年6月は販売台数が前年同月比145%、販売金額で同154%だった。アップルコンピュータが7月にHDD(ハードディスクドライブ)搭載の携帯オーディオプレイヤー「iPod(アイポッド)」シリーズの新製品を発売。7月は販売台数と販売金額ともに前年同月の3倍を達成。他のメーカーも冬商戦向けに新製品を発売し、10月には販売台数で前年同月の5倍、販売金額で同4.1倍程度に膨れあがった。

 携帯オーディオが売れているのは、手のひらサイズの筐体に自分の好きな音楽を大量に入れて持ち運べるため。1GBのHDDを搭載したモデルであれば200曲以上の音楽を入れることが可能だ。

 しかも、各メーカーともパソコンに音楽をダウンロードできるソフトの利便性を高めることに注力。アップルのジュークボックスソフト「iTunes(アイチューンズ)」では、250以上の無料インターネットラジオ局を収録し、iPodへのダウンロードに加え、CDからMP3やAACなどへのエンコード、CD-R/RWの作成、コンテンツを記録型DVDにバックアップすることなどが容易だ。

 フラッシュメモリを内蔵した製品では、各メーカーが重量50グラム以下やデザインに凝ったモデルなど特色を打ち出しており、通勤や通学で携帯オーディオを利用したり、スポーツの最中でも音楽を聴くユーザーも出てきた。

 最近ではデジタルカメラで撮影した写真を携帯オーディオにダウンロードし、持ち運ぶという使い方も増えている。利用形態がさまざまに増えており、携帯オーディオの販売は当分伸びていくだろう。
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