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日本AMD 販売パートナー向けサポートプログラムを開始 検証ラボを開設

2004/08/23 18:45

週刊BCN 2004年08月23日vol.1052掲載

 日本AMD(堺和夫社長)は、販売パートナー向けのサポートプログラムを今年秋をめどに開始する。ショップブランドのオリジナルパソコンやサーバーなど、ホワイトボックス製品を販売するパートナーを対象に、AMD製プロセッサとパソコンおよびサーバーの互換性を検証するラボを開設。販社へのサポートを強化することで、、、

 日本AMD(堺和夫社長)は、販売パートナー向けのサポートプログラムを今年秋をめどに開始する。ショップブランドのオリジナルパソコンやサーバーなど、ホワイトボックス製品を販売するパートナーを対象に、AMD製プロセッサとパソコンおよびサーバーの互換性を検証するラボを開設。販社へのサポートを強化することで、SMB(中堅・中小企業ビジネス)への普及拡大を図る。

 サポートプログラム参加の対象企業は、中小企業およびSOHOを顧客にもつシステムビルダーやパソコン専門店など。プログラムは、同社のサーバーおよびワークステーション用64ビットコンピューティング対応のプロセッサ「オプテロン」を中心に、「販売パートナーに対し、当社のプロセッサを販売した規模に応じてインセンティブを与える」(吉沢俊介取締役=写真)という。この秋をめどに、プログラムに参加する企業のパソコンおよびサーバーとAMD製プロセッサの互換性を検証するラボの新設を計画している。

 同社ではプロセッサの拡販にあたり、SMBの拡大を狙っており、「中小企業のユーザーを増やすためには、システムビルダーやパソコンショップとのパートナー関係を強化することが最大の課題」(同)と見て、販社向けサポートプログラムの開始に踏み切った。最近では、NECやヒューレット・パッカード(HP)などのメーカー製パソコン、サーバーの販売に加え、ショップブランドのオリジナルパソコンやサーバーなど、ホワイトボックスの拡販に乗り出すパソコンショップ、システムビルダーが増えている。

 これは、パソコンやサーバーの価格下落を背景に、メーカー製パソコンを販売してもハードウェアでは粗利が確保できないことが最大の要因。しかも、競合他社と同じ製品を販売しているだけでは差別化が図れず、ますます低価格で勝負しなければシステム案件が受注できないという厳しい状況がある。一方、ホワイトボックスであれば、顧客のニーズに合わせたパソコンおよびサーバーを低価格で提供できるのに加え、粗利率の向上につなげられる。吉沢取締役は、「米国ではサーバー市場の45%程度がホワイトボックスだといわれている。日本でも米国と同様、ホワイトボックス市場がますます拡大していく」と見ており、「ビジネスを伸ばしていくためには、ホワイトボックスを重視することがキーポイントになる」ことを強調している。
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