店頭流通
メディア・ナビゲーション インク出力調整ソフトを発売 初年度販売目標は3万本
2004/08/09 18:45
週刊BCN 2004年08月09日vol.1051掲載
メディア・ナビゲーション(横山徹社長=写真)は、インクジェットプリンタのインク出力量を調整するユーティリティソフト「インクセーバー2.0」を9月17日に発売する。同社は「らくちんCDラベルメーカー」、「らくちん名刺」など印刷関連ソフトの販売を行っている。このビジネスを通じて、ユーザーから要望として「インク量が増えて、思い切り印刷できない」という声が出ていた。横山社長は、「ユーザーニーズをカバーする製品はないか調査したところ、カナダのソフトウェアイメージング社がインクセーバーを販売していることがわかった。日本での総販売代理店契約を結び、今回、当社から製品を販売することになった」と販売開始までの経緯を説明する。
カナダのソフトウェアイメージング社は、元々プリンタドライバの開発を手掛けてきた。今年3月には、同じくイメージング分野のソフト開発を手掛けてきたジャストウェイ社との合併を完了している。インクセーバーはカナダをはじめ、米、独、英などでパッケージやウェブで販売されてきた。今回、日本で販売を開始するインクセーバー2.0は、キヤノン、セイコーエプソン製インクジェットプリンタ全製品に対応しているほか、日本ヒューレット・パッカード(日本HP)、レックスマーク、デルなど主要メーカーの製品にも対応している。最大75%まで1%単位でインク出力量をセーブできる。
印刷フローとしては、通常の印刷と同じように印刷をスタートすると、アプリケーションからプリンタにジョブが届く前にインクセーバーがジョブ内容を確認。あらためて操作をすることがなければ、最初に設定したまま利用しているのを意識せずに、インクの使用量をセーブすることができる。どの程度インクをセーブしたのかについては、年間、利用しているインクの量、購入価格に応じてコスト換算で表示。利用者に把握できるようになっている。
「大判の写真データの印刷の際には、インクをセーブする必要はないが、メールで届いた内容を確認するために印刷したり、簡単な地図の印刷であれば、インク量をセーブした印刷で十分」(横山社長)と需要は大きいとみている。また、「これまで印刷していなかったものまで気軽に印刷することで、プリンタを気軽に利用するためのソフトとなる。インクジェットプリンタを使っている個人ユーザーだけでなく、企業や学校などでは、インク使用量の削減につながる」(横山社長)という。価格はパッケージ、ダウンロード販売ともに4800円。企業や学校向けのライセンス販売用には、10-49ライセンスで3360円からとなっている。卸業社の反応も良いことから、「最低でも、初年度3万本を販売したい」(横山社長)という。
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