全国ショップ激戦図
<全国ショップ激戦図>36.茨城・水戸(中)
2004/07/19 18:45
週刊BCN 2004年07月19日vol.1048掲載
リニューアルで集客アップを図る
リニューアルでは、6600アイテム弱あった品揃えを5000アイテムまで絞り込んだ。不採算だったドラッグコーナーを閉鎖。一方、DVDソフトコーナーを設置するなど売れる商材を新しく取り入れた。さらに人気の薄型テレビコーナーとパソコンコーナーを強化した。薄型テレビコーナーの改装は、アテネオリンピックを控え、高品位の映像ニーズが高まっていることに対応した。「液晶で32インチ、プラズマディスプレイ(PDP)で42インチを充実させた。これらのモデルは、水戸地区の住宅事情もあってボリュームゾーンになっている」という。AV(音響・映像)機器および関連機器は、売上構成比で25-26%で推移する。今年度(2005年3月期)はこれを「30%まで引き上げる」としている。
パソコンコーナーでは周辺機器の拡販を狙う。パソコンを中心にデジタルカメラやインクジェットプリンタなどを揃え“ホームフォト”を切り口とした展示や、無線LANなどとセットにして“ワイヤレス”をアピールした棚を設けている。
パソコンおよび関連機器の売上高は店全体の22-23%。パソコンそのものの需要減から、今年度末には売上高比率で20%弱まで減少すると予測しているが、「トータル提案を行うことで粗利率が高い周辺機器を拡販すれば利益を確保できる」と強調する。
同店は、00年2月に水戸バイパス沿いに出店した。コジマでは、水戸バイパスにつながる国道50号線沿いで1985年から店舗を構えていたコジマ水戸店との連携を図り、水戸店と同じ50号線沿いにあるケーズデンキ水戸本店やヤマダ電機のテックランド水戸本店などに対抗するための店舗として位置づけている。常磐自動車道の水戸インターチェンジの付近でオープンしたというのも、水戸市民だけでなく、水戸市を訪れる観光客なども新規顧客として獲得する意図もあったようだ。
しかし、ケーズやヤマダの力が予想以上に強く、リニューアル前は来店者数が伸び悩んでいた。定期的に小規模なリニューアルを実施してきたものの、「新規顧客が目に見えて増えなかった」のが実情。収益性の高い店舗として成長させるため、大規模リニューアルで抜本的な見直しを図ったというわけだ。(佐相彰彦)
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