店頭流通

アイリバー・ジャパン 新チャネルやウェブ販売を強化 PCユーザー以外の顧客を狙う

2004/02/23 18:45

週刊BCN 2004年02月23日vol.1028掲載

 携帯型デジタルオーディオメーカーのアイリバー・ジャパン(遠藤信久社長=写真)がスポーツ店や大手スーパーなど新たなチャネルやウェブでの販売を本格化し、パソコンユーザー以外の顧客層の開拓に乗り出した。それぞれの店舗の顧客層に合わせた製品をラインアップする予定だ。また、1月末にオフィスを東京・芝(港区)から神田小川町(千代田区)へ移転したのにともない、ユーザーサポートを手がけるサービスセンターを設置。さまざまな問い合わせに対応できる体制を強化した。2004年度(04年12月期)は、国内で携帯デジタルオーディオを最低でも20万台販売する計画。

 アイリバー・ジャパンは、携帯デジタルオーディオの大手メーカーである韓国レインコムの100%子会社で、03年8月1日に事業開始。03年度(03年12月期)まではパソコンショップでの販売が中心だったが、新年度のスタートとともに、ウェブやパソコンショップ以外の大手スーパーなどの販売チャネル強化を開始した。遠藤社長は、「ポータブルMDプレーヤーの買い替えとして、携帯デジタルオーディオを購入する傾向が高まっている。販売チャネルを広げることで、ユーザーを増やしていく」と、パソコンユーザーだけでない顧客層を獲得する方針。

 3月上旬には、大手スポーツ店やGMS(総合量販店)での販売を開始する。「スポーツ店で販売すれば、スノーボードなどスポーツを楽しみながら音楽を聞くといったニーズにも対応できる。GMSでは、パソコンショップに行かないような顧客を獲得できる」と、期待を寄せる。ウェブ販売については、今年5月をめどにウェブ専用モデルを発売する。これまでも、大手ショッピングサイトのアマゾンを通じてウェブ販売を行ってきた。「ウェブ専用モデルの発売で、昨年度まで5%程度だったウェブサイトの売上構成比を、今年度は30-35%に引き上げる」としている。
 新チャネル向けやウェブ専用モデルは、「シンプルな機能でデザイン面を重視したモデルに仕上げる」予定。既存チャネルとして主流のパソコンショップに対しては、「機能面で最先端の技術を搭載したモデルを提供する」と切り分ける。また、オフィス移転にともない、修理や問い合わせに対応するサービスセンター「アイリバー・プラザ」を2月4日にオープンした。センターでは、ユーザーサポートに加え、インターネットカフェとしてユーザーが自由に出入りできるスペースも用意、併せて同社製品の販売も行っている。新たなチャネルへの進出やウェブ販売強化で、「今年度は携帯デジタルオーディオの販売台数を最低でも20万台を目指す」としている。
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