全国ショップ激戦図

<全国ショップ激戦図>12.埼玉・大宮(中)

2004/01/26 18:45

週刊BCN 2004年01月26日vol.1024掲載

 ソフマップGIGA STORE大宮店(埼玉県)が中古コーナーの拡大やデジタル機器の品揃えを増やすなど、大規模なリニューアルを昨年11月に実施した。同店は、JR大宮駅西口正面の複合商業施設「大宮アルシェ」の地上1階と地下1階に店舗を構えており、同じく昨年11月にオープンしたビックカメラ大宮西口そごう店と大宮駅西口で直接対決する。

ソフマップ、リニューアル

 総売り場面積は約1072平方メートルと、ビックカメラ大宮西口そごう店(売り場面積6600平方メートル)に比べると小規模な店舗だ。しかし、「得意分野の商材を拡販する」(上村信一店長)と、競合店に引けをとらない体制を整えた。

 中古コーナーは、パソコンやデジタルカメラ、プリンタなどに加え、DVDレコーダーも扱うようになった。中古コーナー面積はリニューアル前の2倍弱となる約100平方メートルに拡大。これまで店の奥に設置していた中古コーナーを出入り口付近に移動させた。「ユーザーは中古と新品を吟味して購入する。まずは中古をみてもらい、良い商品がなければ新品を購入するように薦める」ためだ。

 また、新品のDVDレコーダーを購入する際、所有するDVDレコーダーやビデオレコーダーなどを1万円で買い取るという買い替えキャンペーンを昨年12月から今年1月中旬まで行った。「過去最高の売り上げを達成した」と自信をみせる。

 来店者は、JR各線が通るターミナル駅という立地条件の良さにより、会社員やファミリーなど幅広い。閉店時間を平日・土曜日・祝日が午後10時、日曜日が午後9時に設定したことで1日平均の来店者数は、平日が会社帰りのビジネスマンを中心に8000-9000人、土・日・祝日がファミリーを中心に1万-1万2000人で推移。パソコン専門店として組立パソコンパーツやゲームなどマニア向けの商材も充実させ、「大宮在住のパソコン上級者層をリピート客として確保している」という。

 上村店長は、「駅前周辺に競合店が増え、その分競争は激しくなった」として、ビックカメラの大宮地区進出により、「売上高に若干のダメージを受けた」と話す。しかし、「いかにリピート率の向上を図れるかがカギ。しかも、売り上げが伸びなくても利益が確保できるかが重要」と、中古やデジタル機器の順調な販売で利益を維持していることを強調する。

 ビックカメラ大宮西口そごう店がサプライ品の豊富な品揃えを武器にしているため、リニューアルにともないサプライコーナーを縮小した。しかし、「サプライの売り上げは落ちていない」として、利益率が高いサプライ商品をさらに拡販するためのリニューアルも計画している。(佐相彰彦)
  • 1