店頭市場ピックアップ

デジタルカメラの販売動向

2003/12/29 16:51

週刊BCN 2004年01月05日vol.1021掲載

ソニーがトップに浮上

シェア23%を獲得

 2003年12月第3週(15-21日)のデジタルカメラ市場は、ソニーがメーカー別販売台数シェアで23%となり、トップになった。昨年11月に発売した「サイバーショット」の「DSC-T1」がシェア拡大を牽引した。「DSC-T1」は、新開発のプリズム内蔵光学3倍ズームレンズや薄型リチウムイオンバッテリー、小型サイズの「メモリースティックデュオ」などの採用で最薄部17.3ミリメートルと持ち運びやすい筐体に仕上げたほか、大画面の2.5型液晶モニタの搭載で使いやすさを追求した。ショップでは、「購入者はパソコンユーザーに限らない」としており、幅広い層から支持があるという。同製品は、11月第4週の機種別販売シェアで7.7%を獲得して以来、4週連続でトップを堅持。12月第3週では10.8%のシェアを獲得した。

 同製品の発売が功を奏し、ソニーは9週連続で首位を維持していたキヤノンの牙城を崩すことになった。キヤノンは、「イクシーデジタル」と「パワーショット」のラインアップに加え、低価格の一眼レフデジカメ「イオス・キス・デジタル」を追加したことで需要を増やし、トップシェアを堅持していた。デジカメ市場は、12月第3週が台数ベースで前年同週比87%増、金額ベースで同76%増と依然として好調で、ショップにとってプラス成長を続ける売れ筋機器の1つだ。デジカメは薄型テレビやDVDレコーダーと同様、デジタル機器の「新3種の神器」といわれているだけに、需要が一段と増える可能性が高い。

 そのため、04年は以前にも増してデジカメメーカー各社の熾烈なシェア争いがヒートアップしそうだ。ソニーやキヤノン以外にも、カシオ計算機やニコン、富士写真フイルムなどが上位5位以内に入っており、虎視眈々とトップシェアを狙っている。
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