全国ショップ激戦図
<全国ショップ激戦図>8.東京・有楽町(下)
2003/12/22 18:45
週刊BCN 2003年12月22日vol.1020掲載
アップル出店で激震
アップルストア銀座店は、1階から5階までのフロア構成で、総売り場面積が約900平方メートル。1階ではアップル製品全般を展示している。2階は携帯オーディオプレーヤーの「iPod」やデジタルビデオカメラ、デジタルカメラを揃え、音楽、映像、写真のためのアップルソリューションを展示。アップル製品全般の問い合わせに対応するカウンター「ジーニアス・バー」も設けた。3階は全84席のシアタールームとなっており、プレゼンテーションやイベントなどを行っている。4階は、Mac対応の周辺機器やソフトウェアを展示するほか、ファミリー向けにインターネットカフェや子供用のオンラインゲームコーナーなどを設置した。5階は、スタジオトレーニングセンターとして、アップルのプロユーザーが実践型のトレーニングコースを受講できるフロアとなっている。
アップルの直営店としてはワールドワイドで73店舗目。しかも日本初となる。店長には、米ニューヨーク直営店長の経験をもつ米本社のスティーブ・ケーノ・ストアマネージャーが就任した。ケーノ店長は、「単に商品を販売するだけでなく、お客さんとのコミュニケーションを重視した店舗にしていく」と、リピート客を確保する店舗作りを徹底する。
アップルストアの出店により、ソフマップとビックカメラにとっては、メーカー直営店という競合との戦いを強いられることになった。有楽町ソフマップの佐々木寛興店長は、「品揃えに関しては、メーカー直営店には勝てない」と漏らす。
しかし、「有楽町ソフマップでは多くの女性にアップル製品を販売してきた。当店に来たことでアップルファンになった顧客も多い」と強調する。店頭の入り口には、アップルコーナーを設け、iMacなどの最新機種を体験できるスペースを確保している。そのため、「アップルユーザーからの信頼関係も築いている」と、直営店相手でも顧客数を減少させない絶対の自信をもっている。むしろ、「アップルユーザーが銀座に訪れるようになる」と、相乗効果により地域自体の集客率がアップし、有楽町地区がパソコンを購入する街としての認知度が一段と向上することを期待している。(佐相彰彦)
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