店頭流通

エディオン 名古屋市内に大型店を計画 05年夏めど、小規模店は統廃合へ

2003/12/15 18:45

週刊BCN 2003年12月15日vol.1019掲載

 エディオン(久保允誉社長)が2005年夏をめどに、本拠地の愛知県名古屋市に延床面積1万平方メートル級の大型店舗を出店する。この店舗を核に、愛知県の店舗別売り上げシェアを現在の22.5%から、06年度には30.0%に引き上げる計画だ。

 1万平方メートル級の大型店は、中京地区の旗艦店として位置づける。この店舗を中心に名古屋市内および周辺地域に3500平方メートル弱の中規模店10店舗を順次出店する計画で、名古屋エリアの基盤をさらに固めていく。大須電気街にある小規模店舗は、「10店舗程度で統廃合を進める」(久保社長)。

 名古屋市内では、ビックカメラが名古屋西店をこのほどオープンし、順調な販売実績をあげている。

 これに対して久保社長は、「ビックカメラの出店は、大須電気街にある当社の店舗に少なからず影響があるのは確か。しかし、JR名古屋駅周辺にある大型店のエイデン本店は、10-11月と2か月間とも前年同月比20%増で推移している」と自信を見せる。

 ビックカメラ名古屋西店の売り場面積は1万5389平方メートル。エディオンの大型店舗の出店計画は、東海地区で最大級の名古屋西店を擁するビックカメラへの対抗策となる。

 また、名古屋ではポイントカードのなじみが薄いことから、ポイント還元率の上限が10%と低く、大阪に比べてポイントによる激しい値引き競争が繰り広げられているわけではない。そのため、「価格は、全体的にビックカメラより当社のほうが安い」と強調している。

 なおかつ、名古屋を本拠地とする旧エイデンの粗利率は、03年度(04年3月期)9月中間連結決算において19.5%と、前年同期より0.2ポイント向上。同社では、メーカーとの共同開発によるオリジナル商品を増やすことに力を入れており、久保社長は「競合店と同じ商品の価格を安くした場合でも、全体の粗利率を向上できる体制を整えている」という点で有利だとしている。
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