店頭市場ピックアップ

ホームソフトの販売動向

2003/12/15 16:51

週刊BCN 2003年12月15日vol.1019掲載

年間速報値で上位が拮抗

家計簿ソフトの安値競争が激化

 家計簿を自宅のパソコンで計算するソフトウェアを中心とした「ホームソフト市場」は今年、ベンダー別販売本数シェアが僅差で上位拮抗している。1-11月末までの累計速報値でトップがテクニカルソフトの12.4%だが、2位アジェンダが12.2%、3位マイクロソフトが12.1%と数ポイント差で迫る。だが、この市場でも今年6月から低価格ソフトで参入したソースネクストが、家計簿以外に料理献立を自動的に弾き出すソフトなど別コンテンツを相次ぎリリース。直近の12月1-7日週は、販売本数シェアが22.5%で2位以下を8ポイント以上引き離しトップになっている。

 家庭の節約志向が強まりパソコンが家庭に普及する中、3年ほど前から家計の収支だけを計算する初心者向けの家計簿ソフトが次々登場。最近では、貯蓄目標額や家計診断などに対応する多機能化したソフトが主流になった。速報値首位のテクニカルソフトは6月、将来の家計収支や貯蓄をシミュレーションできる新機能などを搭載した新版「てきぱき家計簿マム4」を発売。3か月後の9月には、シリーズ1500万本記念版としてプログラムの入ったUSBフラッシュメモリ(64MB)を付けて販売し、安定出荷につなげた。

 一方、2位のアジェンダも11月に、商品の買い得価格を分析できる新機能を乗せた「ミラクル家計簿2」を4000円前後の値段でリリースした。だが、同時期にソースネクストからは、同様の機能を搭載した「やりくり上手」がその半値で発売され、直近週の機種別販売シェアでトップに躍り出ている。資産管理ができる「マイクロソフト・マネー2004」やジャストシステムズのはがき作成など他機能の家計簿ソフト「ジャストホーム3」も機種別で上位を賑わすが、対象が節約志向の主婦層だけに安価ソフトが席巻しそうだ。
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