店頭流通
ベンキュー 製品群増やし、ショップ販売を拡大 リテール比率を30%から50%に
2003/12/08 18:45
週刊BCN 2003年12月08日vol.1018掲載
ベンキュージャパンは、家庭向けにパソコンおよび周辺機器を開発、販売している。ワールドワイドでは、本拠地の台湾を中心に、主力製品の液晶モニタをはじめとして、ノートパソコンやデジタルカメラ、記録型DVDなどコンシューマ向け製品を発売している。しかし、日本市場では販売している品種が少ないのが現状だ。
デビット・デン営業部長は、「ラインアップを増やし、コンシューマに対してブランドを浸透させていくことが売上高のアップには必須」と、日本市場に対して、とくにブランド戦略を重視してビジネス展開することを明らかにしている。
今年度は、液晶モニタ「FP」シリーズの発売に力を入れた。「今年度初めの3機種を3倍以上に増やした」と、いっきに10機種以上のラインアップを揃えた。さらに12月中旬には15インチの「FP567sVer2」、年末をめどに17インチの「FP767Ver2」の2機種を追加する予定だ。
来年度は、液晶モニタに加え、液晶テレビやノートパソコン、デジタルカメラの日本市場投入を予定している。ベンキューの各種製品を組み合わせる「デジタル・ライフスタイル」をコンシューマに提案し、製品の拡販につなげる。
また、DLP方式のポータブルプロジェクタ「PB2120」と、「PB2220」の2機種を来年1月下旬に市場投入する。パソコン専門店や家電量販店での販売を中心に中小企業やSOHOなどをターゲットとする。将来的には、コンシューマ向けに特化したプロジェクタを販売し、ホームシアター需要の開拓も視野に入れる。
同社は、ワールドワイドでパソコンショップを通じて個人顧客を獲得していくリテールビジネスをメインビジネスにしているものの、国内ではシステムインテグレータを通じて、企業に情報システム構築で調達される法人ビジネスの売上比率が高いのが実情。今年度は、売上構成比がリテールビジネスで30%、法人ビジネスで70%を占める見通し。
来年度は、製品ラインアップの強化で、「リテールの売上比率を50%まで引き上げる」ことが目標。販路はショップに加え、「テレビショッピングや通販などにもルートを広げていきたい」と、これまでとは異なる新たな販促手法も取り入れていく。こうしたリテール売上比率の拡大策により、「来年度も売上高で2倍以上の成長を維持していく」と自信をみせる。
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