全国ショップ激戦図
<全国ショップ激戦図>6.大阪・日本橋(下)
2003/12/08 18:45
週刊BCN 2003年12月08日vol.1018掲載
リニューアルで女性客を獲得
リニューアル以前は、来店者のほとんどがパソコン上級者。上野正明店長は、「リニューアルで新規のお客さんを獲得していることに加え、既存客も継続して来店している」と、リニューアルの効果に笑顔を見せる。同店は、大阪の地下鉄なんば駅前にある「なんさん通り」に面しており、なんば駅から日本橋電気街方面に徒歩で1分程度の場所にある。売り場面積は約1650平方メートルで、地上1-5階のフロア構成になっている。1階でデジタルカメラやオーディオ、携帯電話、2階で映像とホームシアター、3階で美容・健康器具、4階で家電機器、5階でパソコンおよび関連機器を揃える。
フロアで注力している点は、歩くスペースを広く確保していること。従業員が説明しながら、ゆったりと商品を見られるようなフロア作りにしている。なかでも、3階部分の美容・健康フロアにはマッサージチェア30台を展示したコーナーやフェイシャルの体験コーナーを設けた。このコーナーの設置が直接、女性の来店者増につながった。
しかも、なんば駅前に大型複合施設「なんばパークス」がこのほどオープンしたことも女性の集客にはプラスになった。こうした立地条件の良さも新規顧客が増えている要因といえるだろう。
顧客層が広がったことにより、「接客は、お客さんにあわせた応対が必要」と、顧客の要望を聞き出すことを徹底。日本橋電気街からの来店者もいることから、「当店に来店するまで何軒回ったかを必ず質問する。回った店舗で購入しなかった理由を聞き出せば、その顧客が価格やサービスなど何を求めて来店したのかが把握できる」という。
なんば駅前には、ビックカメラの中でも大規模店となる「ビックカメラなんば店」が店舗を構えている。ビックカメラは、売り場面積や品揃えともに、ピットワン難波店よりも勝っている。この劣勢を挽回するため、ピットワン難波店では女性向けのフロア作りで差別化を図り、オープン後1年間の売上高は約25億円を見込む。(佐相彰彦)
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