店頭流通

フィクス 100円ソフトのラインアップ拡充 年内に32タイトルへ

2003/12/01 18:45

週刊BCN 2003年12月01日vol.1017掲載

 コンシューマ向けに100円のソフトを販売するフィクス(若生英雅社長)は、ソフトのラインアップを大幅に拡充する。まず、100円で販売しているソフト「ROMDiA(ロムディア)シリーズ」について、12月15日から新たに11タイトル追加し、合計32タイトルに増やす。新製品には、同シリーズの他のソフトをダウンロードで購入できる仕組みも搭載しており、新たな販売手法で100円ソフトのシリーズ全体の拡販につなげたい考え。さらに来年2月には、同シリーズの上位製品シリーズとして、1000-1500円の新製品も10タイトル程度加えていく予定だ。

 「ロムディアシリーズ」は、昨年5月から販売を開始し、今年5月までの1年間で約150万本を売り上げた100円ソフトシリーズ。100円ショップ約20店舗で販売をスタートし、100円ショップだけでなく家電量販店やパソコンショップ、9月からはコンビニエンスストアチェーンのデイリーヤマザキでも販売を行うなど、さまざまなジャンルの販売網を活用するまでに拡大した。現在では、全国の100円ショップ約1200店舗、コンビニエンスストア約1500店舗、家電量販店やパソコンショップ約50店舗で取り扱っている。

 これまでは、ゲームソフトなど21タイトルを揃えていたが、12月15日から学習ソフトなど11タイトル追加投入する。これにより、同社では100円ソフトで年間400万本の販売を見込んでいる。

 新製品では、インストールしたソフトのトップページから「ロムディアシリーズ」の他のソフトをオンラインで購入する仕組みも備えており、新たな販売手法でシリーズ全体の拡販に弾みをつけたい考えだ。同社の野島昭男・企画営業室長は、「100円ソフトは衝動的に購入するユーザーが大半。購入者が次のソフトも手軽に買ってもらえる仕組みが重要」と、連鎖的に100円ソフトを購入する顧客が多いだろうという。新タイトル発売を機に、今後出荷する既存の21タイトルにもダウンロード販売機能を追加して出荷していく予定だ。

 また、「ロムディアシリーズ」の上位に位置する製品シリーズとして、1000-1500円のソフトも市場投入する。第1弾として、来年2月に約10タイトルを発売する予定だ。学習ソフトなどのジャンルを中心に揃えていくが、ウイルス対策ソフトなど、店頭での売れ筋商品も手がける。

 価格やジャンルなどさまざまなバリエーションを豊富に揃えて知名度を上げていくことが大きな狙いだが、野島室長は、100円では利益が少ないことから、「家電量販店などにはなかなか置いてもらえない状況。量販店は今後拡大していきたい販路。販売店に置いてもらいやすいようにする意味でも高価格帯ソフトの投入は必要」と説明している。
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