店頭流通

NECパーソナルプロダクツ サポート強化で低価格PCに対抗 サポート要員800人体制を確立

2003/11/17 18:45

週刊BCN 2003年11月17日vol.1015掲載

 NECパーソナルプロダクツ(片山徹社長)はパソコンのサポート事業を拡大する。2003年度(04年3月期)下期中にサポート要員800人体制を確立、訪問サービスを行っているサポート業者と提携し訪問サービスメニューの拡大を図るなど、ユーザーの取り込みを進めていく。

 前澤光史・PC事業本部営業事業部長代理は、パソコンの低価格化の影響について、「ホワイトボックスなど低価格パソコンの需要が伸びている。パソコン市場全体の10%程度はあるのではないか」とし、同社としてサポート面を強化することで低価格パソコンとの差別化を図る。

 サポート拡充の方策として、パソコンのトラブルなどについての電話相談や故障診断、修理受付を行っている「121コンタクトセンター」の要員を150人程度増員し、約800人にした。「ウイルス感染などトラブルが生じた場合、ほとんどが電話での問い合わせ」であることから人員増は不可避だった。さらに、「人材教育にも力を注いでおり、ほとんどのトラブルを電話相談の担当者が解決できる体制を敷く」と、サポート窓口の一本化を図る。

 自宅に訪問する出張サービスは、サポート業者との提携によるサービスメニューの増加を検討中だ。前澤事業部長代理は、「ADSLの設定サービスは行っているが、今後はネットワークの構築を視野に入れたサポートメニューを追加する必要性が出てくる」と予想する。

 すでにパーソナル商品総合情報サイト「121ware.com」のサポートコーナー「121サポータる」では、パソコンの回収・下取りサービスも行っている。サポートの拡充が出荷台数を増やす要因の1つとみており、成熟しつつあるパソコン市場の中で、買い替え・買い増し需要の獲得を加速する。

 サポート体制の拡充にともなう人件費のアップ分や施設整備などの費用は、下期だけで数十億円規模を見込む。
  • 1