店頭市場ピックアップ
OSの販売動向
2003/11/03 16:51
週刊BCN 2003年11月03日vol.1013掲載
アップル、パンサーの出だし好調
本数ベースで70%のシェア超える
アップルコンピュータの新OS「Mac OS X バージョン10.3 パンサー」の出だしが好調だ。10月25日の販売開始後、発売週の10月20-26日はメーカー別販売本数シェアで70%以上を達成した。機種別では、通常版が67.4%、同一住所で5台のMacにインストールが可能な「ファミリーパック」が1.2%だった。同OSは、ワンクリックでファイルやフォルダにアクセスできる「ファインダ」や、開いているウィンドウを素早く一覧できる「エクスポゼ」、デスクトップビデオ会議ソフト「iChat AV」など、これまでのMac OSになかった150種類以上の新機能を備えている。セキュリティ面では、128ビット暗号化技術を活用した「ファイルボールト」でデータの安全性を強化した。
「ジャガー」というコード名で開発された前バージョン「Mac OS X バージョン10.2」でも、昨年8月24日の発売後、同年8月19-25日の機種別シェアで50.3%を獲得して1位になった。アップルによれば、「パンサーの発売前の反響はジャガーの3倍以上」(原田永幸社長)あったという。前回のバージョン10.2は、同社にとって発売週の販売本数で過去最高を記録したが、今回のパンサーはこれをさらに上回るシェアを達成し、過去最高記録を塗り替えた。
同社では「パンサー」の発売を記念し、10月25日に「パンサー・スクエア2003」を開催。「1200人が訪れた」と自信をみせる。イベントへの参加資格は、パンサーの購入者が対象。多くのMacファンが集まった点で、固定ユーザーを確実に獲得しているともとれる。今後は、パンサーでいかに新規需要を開拓できるかが焦点といえそうだ。
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