店頭市場ピックアップ
デスクトップパソコンの販売動向
2003/10/13 16:51
週刊BCN 2003年10月13日vol.1010掲載
イーマシーンズが急伸
販売台数でNEC、富士通と並ぶ
デスクトップパソコン市場でイーマシーンズが好調だ。10月1日から秋冬モデルの販売を開始。BCNランキングによれば、10月1-6日の6日間の集計で、デスクトップ市場におけるイーマシーンズの販売台数シェアは22.3%を記録。2位のソニー21.1%、3位のNEC19.0%、4位の富士通18.6%を上回った。ただ、販売台数ではシェアを急伸させたものの、金額ベースの販売シェアでは8.9%と、1位のソニー27.7%に大きく及ばない。また、イーマシーンズは、今回初めてノートパソコンを投入したが、商品が1機種だけということもあり、10月1-6日の販売台数シェアは1.5%、金額シェアは1.1%と小さい。過去6週間のデスクトップの販売台数推移を見ると、イーマシーンズは9月末に向けて急速に販売台数を減らし、10月の新製品投入と同時に、販売数を急増させている。イーマシーンズのウェイン・イノウエ社長は、「パソコンビジネスは販売機会を失うことによる損失を恐れるより、在庫を残さないことの方がより重要だ」と、商戦の切り替わり時期に、一時的に販売数が減るのは戦略の一環だと話す。
同製品の国内販売を担当する九十九電機の鈴木淳一社長は、「当社の在庫数を調整しながら、イーマシーンズと新製品の投入時期などを相談して決められる強みがある」と、両社の強力な関係を武器に、不良在庫を残さないビジネスモデルを築く。その計画通り、9月末までにイーマシーンズは在庫をほぼ売り切っており、10月からタイミングよく新製品を投入。台数シェア急伸に結びつけた。一方、この6週間でNECがじわじわと台数シェアを落としたのに対し、ソニーは秋冬モデルの投入によって勢いを取り戻した。富士通は、シェアを落とすことなく、安定した販売台数を維持している。
- 1