店頭市場ピックアップ

ビデオ関連ソフトの販売動向

2003/08/25 16:51

週刊BCN 2003年08月25日vol.1003掲載

ひしめき合う新旧ベンダー

4か月余りで販売実績が2倍に

 記録型DVDレコーダーの大ヒットやDV(デジタルビデオ)画像を編集するニーズの高まりで、ビデオ関連ソフトウェアの販売本数が急激に伸びている。BCNランキングが同項目を独立して集計開始した今年4月からの4か月半で、同ソフト全体の販売本数、販売金額ともにほぼ倍増した。

 この市場では、カノープスやユーリードシステムズなどの先行組にプロジーなど新興勢力が加わり、熾烈なシェア争いを繰り広げている。8月11-17日の週では販売本数上位8社がシェア7-12%の間でひしめき合うなど、このところ順位が毎週変動する。ホロンは8月4-10日の週まで2位が続いたが、同11-17日の週にはカノープスを抜いてトップに立った。7月から平均単価1万円で売られている「Pandora DVD Pro」が好調さを牽引。最新の書き込み用DVDドライブに対応しているほか、大容量のDVDビデオでも安定した再生が可能なライティング機能をもち、パソコンを使い1枚のDVDに保存できる点がうけたようだ。

 これを追うカノープスでは、パソコンでテレビ映像を見られるテレビキャプチャーカード「MTVシリーズ」に、MPEG-4ビデオコーデック(圧縮伸張ソフトウェア)をバンドルしたアップグレードキット「MTV X Pack with DivX」と、MPEGをフレーム単位でカット編集できる「MpegCraft」が安定して本数を伸ばしている。機種別では、プロジーが7月に発売したDVDダビング専用ソフト「CloneDVD」が7月28日-8月3日の週で首位になり、他製品を引き離す勢い。これまでビデオ関連ソフトは、主に映像を扱うプロフェッショナルやハイエンドユーザー向けに販売を伸ばしてきた。しかし、パソコンのハードディスク容量増大やCPUの性能向上、DVDの普及で、一般ユーザーにも手軽なツールとして定着しつつある。
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