日本の店長
<日本の店長>第30回 ヨドバシカメラ マルチメディア錦糸町 足達信一店長
2003/08/04 18:45
週刊BCN 2003年08月04日vol.1001掲載
地元の主婦層を取り込む
同店は、JR錦糸町駅のステーションビル「テルミナ」の1-3階部分を占める。商圏は、錦糸町駅を中心に半径10kmを想定。もっとも、「今のところは、固定客として確保できているのは半径5km前後」と悔しがる。このエリアは、東京・秋葉原電気街や有楽町などの店舗と競合する。こうした激戦のなか、固定客を増やすことで売上増加を狙う。レジ通過数は、平日が8000人、土・日が2万5000-3万人。平日は近くのオフィスで働くビジネスマンが中心だが、午後4時を過ぎるとテルミナで買い物をする主婦層が多くなる。「ビジネスマンは目的を決めて購入するが、主婦層はどの商品が最適なのかアドバイスを受けるために来店する場合がほとんど。そのため、できるだけ多くのニーズを聞き出し、専門用語を使わずにわかりやすく提案するように心がけている」と話す。基本的に、「主婦が家計を握っていることが多い」ため、固定客として獲得すれば、1回のレジ通過あたりの販売単価が上がることにつながるという。土・日に家族連れで来店するようになり、「大画面の液晶テレビを購入するついでに、DVDレコーダーを購入することもある」というわけだ。土・日の液晶テレビの売上高は17-18%を占めている。
パソコン本体の売上高は全体の30%程度。「各メーカーとも上位機種と下位機種が売れている」という。最近では、「グラフィックスボードやビデオキャプチャなど映像関連機器の売れ行きが伸びており、周辺機器の売上比率が逆転することもある」と話す。パソコンおよび関連機器では、中級者以上のニーズを視野に入れた品揃えを増やしている。さらに、「銀塩カメラが高齢者から人気を集め、固定客となる傾向が高い」と、銀塩カメラの品揃えを充実させている。(佐相彰彦)
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