店頭市場ピックアップ
液晶ディスプレイの販売動向
2003/06/30 16:51
週刊BCN 2003年06月30日vol.996掲載
ロジテックが一時首位に迫る
3位以下は激しく順位が変動
韓国サムスンをはじめとする外国勢の台頭で、国内の液晶ディスプレイ(LCD)市場の競争が激しくなっている。昨年と同様にNEC三菱電機ビジュアルシステムズ(NMビジュアル)が台数シェアで20-30%を確保し、首位に立つものの、3位以下は昨年活躍したナナオやアイ・オー・データ機器に勢いがなく、順位争いで各社がしのぎを削っている。5月26-6月1日の1週間は、NMビジュアルの台数シェア21.3%に対し、昨年はほとんど上位に顔を見せなかったロジテックが18.6%と、わずか2.7ポイント差まで詰め寄った。 6月16-22日は、NMビジュアルの15インチ型「RDT156V」が機種別シェアで再度首位に立ったが、その前週まではロジテックの「LCM-T156AS/S」(昨年11月発表)が発売以後ほとんどの週で首位をキープ。3位以下は、シャープ、イーヤマ販売、ナナオ、アイ・オー・データ機器、サムスンなどが台数シェア6-15%の間で順位争いを演じている。ナナオとアイ・オー・データ機器は、昨年は年間を通じ10%台をキープしていたが、現在7-8%に甘んじている。この2社とイーヤマ販売がシェアを落とすなかで、ロジテック、シャープ、サムスンが勢力を拡大している。
今年7月頃からは、各社が“夏商戦”に向け量産体制を強化すると見られ、価格が急激に下がるとの予測がある。これにより、ユーザーの購入意欲が増し、総販売台数は全体的に伸びそうだ。また、現在の主力である15インチにくわえて、徐々に17インチの販売台数も伸び始め、機種別台数シェアでも17インチのLCDが20位圏内にランキングするようになった。この動きに対し、気になるのは台湾勢。ベンダー別順位で現在は15位程度で鳴りを潜めるものの、値下げ意欲は高く、台風の目になる可能性がある。
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