ソースネクストが2位浮上
本数でトレンドマイクロ抜く

　セキュリティソフトの販売本数シェアで、ソースネクストが初めてトレンドマイクロを抜いた。これまで同分野はシマンテックとトレンドマイクロの2強が続いてきたが、今年3月、ソースネクストが主力のセキュリティソフトを1980円に値下げしたのを受け、BCNランキングの6月2－8日の週次集計において、初めてトレンドマイクロのシェアを追い抜いた。

　販売本数シェアでは、同週次集計でシマンテックが46.4％、ソースネクストが25.7％、トレンドマイクロが25.2％で、僅差ではあるが2位にソースネクストがつけた。しかし、価格を下げて販売本数を伸ばしたことから、金額シェアでは同週次集計でトレンドマイクロが30.0％であるのに対し、ソースネクストは12.4％と半分以下しかない。だが、3月10－16日の週次集計におけるソースネクストの本数シェアは、わずか6.5％であったことを考えれば、価格を下げたことで4倍近く伸びたことになる。ソースネクストは従来価格の約半額にして、本数シェアで4倍近く伸び、さらに金額シェアでも同期間に4.9％から12.4％へと2倍強伸びた。

　金額シェアで見ると、6月2－8日の週次集計においてシマンテックが55.0％、トレンドマイクロが30.0％を占めており、両社を合わせると85.0％に達するなど、依然として強い。ソースネクストが現行の1980円価格で、現在のトレンドマイクロの金額シェアに追いつくには、単純計算して今の2倍以上の約6割のシェアを獲る必要がある。今後、トレンドマイクロやシマンテックなどの反撃があるのか、あるいはソースネクストのこれまで以上のシェア拡大はあり得るのか――。各社の戦略に注目したい。