日本の店長

<日本の店長>第22回 パソコン工房 秋葉原店 鈴木啓修店長

2003/06/09 18:45

週刊BCN 2003年06月09日vol.993掲載

 BTO(受注生産方式)パソコンを中心に組立パソコン用パーツを販売するパソコン工房秋葉原店(東京都千代田区)がサポートセンターを設置する。現在10人の従業員を増やし、サポート専門の要員を配置。今年8月までに本格稼動を目指す。サポートセンターの人員は、3-4人体制。顧客からの問い合わせに対応するほか、同店舗で注文を受けたBTOパソコンの組み立てや修理なども行う。

サポートセンター設置へ

 鈴木啓修店長は、「現在は、接客を専門に行う人員とサポートを専門に行う人員を切り分けていないため、顧客からの問い合わせに時間を費やすことで接客が手薄になり、販売機会を逃している。今回、サポートを強化することで、実売を増やす体制が整う」と語る。同店舗の1日平均の来店者数は平日で約250人、休日で700-800人。レジ通過数は、平日が約120人、休日が約360人。平日は、パソコンマニアや会社帰りのビジネスマンが来店するケースが多い。休日になると顧客層が変わり、パソコン初級者が来店者の9割以上を占める。顧客の年齢は35-50歳代が大半だ。

 接客は、「初級者が増えているため、専門用語を使わないようにしている」という。接客時間は、「わかりやすく丁寧に行うことで10分程度」としている。5月上旬には、サプライ品の品揃えを強化した。価格が1000円以下の商品を中心に3000種類のアイテム数を5000種類に増やした。「サプライ品を充実させることで、顧客1人あたりの販売単価を引き上げることにつながった」という。加えて、来店者の店舗滞在時間が長くなった。サプライ品をベースとした接客で固定客になる可能性が高い新規顧客の獲得にもつながっている。

 サポートセンターを設置するのは、「パソコン初級者の顧客が増えており、サポート体制を強化することが重要だと判断したため」としている。同店が店舗を構える地域は、秋葉原電気街のなかでも組立パソコン用パーツを専門に扱うショップが多い。競合店舗との差別化にもつなげる。昨年度(2003年3月期)の売上高は6億円弱だった。今年度は7億円の売上高を目指す。(佐相彰彦)
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