店頭市場ピックアップ
葉書・毛筆ソフトの販売動向 アイフォーが先手打ちトップ
2003/06/09 16:51
週刊BCN 2003年06月09日vol.993掲載
暑中見舞い商戦、熾烈化の様相
暑中見舞いを中心とする夏の需要期に向けて、「葉書・毛筆ソフト」のシェア争いが激しさを増しそうだ。昨年末は、年賀はがきの需要を見込んだ店頭の棚取り争いが熾烈化し、「ショップへの販売促進費や宣伝費がかさんだ」(クレオ)ことで、ソフト会社の粗利益を減らす事態に発展した。2002年は、同ソフト市場で販売本数シェアの7割を占める上位2社のうち、クレオが年間でBCNランキングの第1位を獲得したが、今年に入り、アイフォーが追い上げを見せている。今年の暑中見舞いの需要期に対して、先手を打ったのはアイフォーで、人気の「筆王」シリーズの「2003春バージョン」2製品(CD-ROM版、DVD-ROM版)を3月にリリースした。この効果で4-5月の2か月間は同社がトップシァアを確保した。競合するクレオも6月6日、「筆まめ」シリーズの「Ver.13夏バージョン」を「筆王」と同等価格の3500円で発売開始。製品ユーザー登録者の中から抽選で15人にデジタルカメラが当たる特典付きで、攻勢をかける。
これに先立つ5月30日には、アイフォーが「筆王」の「2003夏バージョン」を発売しているが、こちらも今購入すると冬版の「筆王」がもらえる。同社の販売実績は、今年3-5月に前年同月を10%程度上回った。5月26日-6月1日の1週間は、機種別で「筆まめ」旧バージョン(CD-ROM版)が盛り返し、トップを獲得。ただ、上位にはアイフォーの「夏バージョン」が早くも2位に登場している。このほか、富士ソフトABCが5月初旬に発売した「筆ぐるめVer.10 夏版」も上位に顔を見せている。今年に入り、シェア10%程度で第3位をキープしているアジェンダは、6月6日に「宛名職人2003夏」をリリース。上位2社に年末活躍した陣営も加わり、再び市場は熱気を帯びつつある。
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