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携帯オーディオの販売動向 再びアップルの牙城に

2003/05/26 18:45

週刊BCN 2003年05月26日vol.991掲載

 携帯オーディオプレイヤー市場は、アップルコンピュータが5月に入って首位に返り咲き、再び牙城を築きつつある。主力製品「iPod」の新モデルがシェア拡大のけん引役となった。

新生「iPod」がシェア拡大をけん引

 市場では、松下電器産業が3月10-16日に23.2%の販売台数シェアで首位を獲得し、これまでトップを維持し続けてきたアップルの牙城が崩れた。以来、8週連続で松下が首位を維持したが、アップルが5月9日にiPodの新モデルを発売したことで、発売週の5月5-11日に52.1%のシェアを取り首位を奪回。5月12-18日に入ってからも40.2%のシェアで首位を維持する結果となった。

 iPodの新モデルは、(1)最小幅15.7mm、最大幅でも18.7mmと、従来よりもさらに薄く、重量もCDパッケージ2枚分以下の軽量化を実現、(2 )10GBモデル、15GBモデル、30GBモデルと大容量化を図り、30GBモデルでは7500曲の収録が可能、(3)FireWireとUSB2.0の両方をサポート――などが特徴。価格は10GBモデルが3万6800円、15GBモデルが4万7800円、30GBモデルが5万9800円。

 また、5月12-18日における機種別の販売台数シェアでは、15GBモデルが18.3%で首位を獲得しており、次いで30GBモデルが9.8%、10GBモデルが8.9%と、iPodが上位3位までを占めた。今年の夏商戦は、iPodの新モデルが市場活性化の一翼を担うことは確実。今後も市場規模が拡大する可能性は高い。一方、松下をはじめ、ソニーやアドテック、バーテックスリンクなどが虎視眈々と首位を狙っているのも確か。一段と競争が激化する可能性も秘めている。
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