日本の店長

<日本の店長>第12回 ニノミヤ PCX TOWNエレホビー店 下町英規店長

2003/03/24 16:51

週刊BCN 2003年03月24日vol.983掲載

 大阪・日本橋地区に店舗を構えるニノミヤPCX TOWN(ピーシー・エックス・タウン)エレホビー店は、パソコン本体および関連商品とADSLを組み合わせた販売に積極的だ。下町英規店長は、「単にパソコン本体を箱売りするだけでは、利益につなげるのが難しい。ADSLと組み合わせた提案は、確実に利益を増やす手段となる」と強調する。パソコン本体の展示コーナーでは、あらゆる場所にADSL加入のパンフレットを置いている。最近では、ヤフーBB!!の申し込み方法を説明したブースも用意した。

ADSLとの組み合わせ販売強化

 ADSL加入者の獲得に注力するのは、「ADSL加入後のサポートを徹底することで、顧客からの信頼を確保し、来店のリピート率を高める」ことが狙いだ。加えて、「パソコン本体の粗利よりも、ADSL加入者1人当たりの販売奨励金の方が高い」傾向にあるともいう。同店舗では、1階フロアにノートパソコンやデジタルカメラ、PDA(携帯情報端末)、2階にデスクトップや中古パソコンの買取カウンター、3階にパソコン周辺機器とサポートカウンター、4階にソフトウェアとサプライ品を展示。商品は200アイテムを揃える。

 顧客はパソコン上級者が大半を占め、平均のレジ通過数が平日で約200人、週末で約400人となる。売れ筋商品はデジタルカメラ。「今年は毎月、前年同月比20%増で推移している」という。パソコンでは、東芝が春商戦向けに発売した「ダイナブック」シリーズが売れ筋だ。従業員は10人強。「フロア数が多い割に比較的少ない人員にしたことで、ローコスト・コストオペレーションを実現できた」と自信をみせる。

 2002年度(03年3月期)の業績は、「前年度並み」の見通し。日本橋地区の市況については、「厳しいことは確か」と指摘するものの、「待っているだけでは決して良くならない。プッシュ型の販売を行うことが重要だ」としており、新規需要を開拓するために大阪の各地域の消費者層を分析。ピンポイントでチラシを配布することで来店者数増につなげる方針だ。「新規顧客に地域密着型の接客を徹底し、リピート率を高める」と意気込む。(佐相彰彦)
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