日本の店長
<日本の店長>第11回 アロシステム パソコン工房 本店 紫竹直明統括店長
2003/03/17 18:45
週刊BCN 2003年03月17日vol.982掲載
自作パソコン初心者を開拓
本店をはじめ、昔ながらの顧客に根強い人気を集める「1号館」や、パソコン上級者層の来店が多い「なんば店」など、大阪・日本橋地区の3店舗を統括する紫竹直明統括店長は、「パソコン工房の顧客は、パソコンマニアや自作パソコン経験者などが多かった。ところが本店では、これまで開拓しきれていなかった自作パソコン初心者の獲得を実現した」と自信をみせる。商品数は約2000アイテムを揃え、BTO(注文生産方式)パソコンや液晶ディスプレイなどの展示を前面に押し出した。「1号館やなんば店では、組立パソコン用パーツの販売が大半を占めていた。そこで本店ではこれまでとは異なった商品を拡販していく」ことが狙いで、「パソコンの新規購入を考えているユーザーが来店するような店舗づくりに注力した」としている。売れ筋はBTOパソコンで、売上全体の40%を占める。接客については、「自作パソコンの初心者層は、『自分で作ってみたい』という願望と、『すぐ故障してしまうのではないか』という不安を持ち合せている。組み立ての手順を実際に店舗で見せて、相性の問題をきちんと分かりやすく説明している。組み立てに対する敷居の高さを取り除くことが重要」と強調する。
今年4月には、店内を1.5倍程度に拡張する計画だ。「今後は、ネットワーク関連の提案を強化したい」と、BTOパソコンとネットワーク関連商品を組み合わせた展示を検討している。日本橋地区は、カメラ量販店や郊外の大型量販店の出店で顧客が奪われ、来店者数が減少した店舗も多く、地域全体の集客数が約20%減になったとの見方が強い。だが、パソコン工房では、「来店者数は決して減少していない。本店がオープンしたことで逆に増えている。小回りのきいた接客を徹底することで、顧客がほかの競合店舗に流れることはない」と断言する。日本橋地区の3店舗合わせた今年度(03年3月期)の売上高は、「前年度比20%増で推移する」見通しだ。(佐相彰彦)
- 1