日本の店長

<日本の店長>第8回 マイコンテック名古屋店 須原清光店長

2003/02/24 16:51

週刊BCN 2003年02月24日vol.979掲載

 名古屋・大須に店舗を構えるマイコンテック名古屋店は、近くの競合店舗が取り扱っていない商品を揃えることで差別化を図る。同店舗は、ソニーのバイオをはじめ、バイオのアクセサリー品が充実。須原清光店長は、「バイオユーザーを中心に顧客を囲い込むことができた」と自信をみせる。また、IBMの「シンクパッド」を販売することでビジネスマンを獲得。パソコンでは、ノートブックに特化することで専門性を高めている。1日の平均来店者は、平日が150-200人、週末が平日の2-3倍となる。半数以上がビジネスマンを中心とした中級者層で占められる。

競合店舗にない特性を出す

 商品は、全部で3000アイテムを揃える。パソコンの売上高が45%と全体に占める割合が高いが、最近ではネットワーク関連製品も売れ筋だ。そのため、「2-3か月前に比べ、ブロードバンドを切り口とした商品を2-3倍に増やした」接客では、「極力ニーズに応えて何でも相談できる応対を徹底しているため、すべての従業員が20人程度の固定客を獲得した。顧客が『この店員からアドバイスを受けたい』と来店して購入するケースが多い」としており、顧客の信頼性を高めることを実現した。

 昨年度(2002年9月期)の売上高は、前年度比約30%減の8億6200万円だった。今年度は、02年10月-03年1月末で2億5000万円、通期で前年度比約20%減の7億円の見通し。パソコン市場の低迷が売上高減少の影響であることに加え、近くの郊外にヤマダ電機やコジマが出店したことが大きな要因だ。昨年9月には、従業員を5人減らして9人体制とした。また、コストを抑えるため、POSデータを利用した在庫管理で1回に注文する量を減らして過剰在庫を防ぐことに注力している。

 須原店長は、「厳しい状況であるのは確かだが、今が踏ん張りどころ。特化した商品を今後も揃えることに加え、顧客の信頼性を高めることでリピート率を高めていく」と意気込む。これまでは、マニア層を中心とした来店者が多かったが、接客を強化することで中級者層を取り込むことを実現した。「郊外店にないパソコン専門店ならではの特性を出すことが重要だ」と強調する。(佐相彰彦)
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