店頭市場ピックアップ
パソコン平均単価推移 ノート、3か月連続でデスクトップを下回る
2003/02/10 16:51
週刊BCN 2003年02月10日vol.977掲載
売価の二極化進む
ついに3か月連続で、ノートパソコンの平均単価が、デスクトップパソコンの平均単価を下回った。BCNランキングの直近1年間(2002年2月-03年1月)の月次データを見ると、昨年の2月、3月もノートパソコンの平均単価がデスクトップパソコンを下回っていたが、4月以降は7か月連続でノートの単価はデスクトップを上回る状態に戻っていた。ところが、11月には3792円差でノートの単価がデスクトップを下回り、12月は6950円、今年1月も5540円の価格差がついた。この傾向は、日本電子情報技術産業協会(JEITA)のパソコン出荷実績においてもあらわれ、02年第4四半期(02年10-12月)においては、ノートの平均単価とデスクトップの平均単価の開きはわずか2000円。
JEITAでは、「将来的には、低価格化が進むノートと、AV(音響・映像)機能を付加したデスクトップパソコンの平均単価が逆転。デスクトップの単価が、ノートを上回る可能性がある」(篠崎雅継・コンピュータ事業委員会委員長)と指摘していた。
JEITAのデータは、AV機能の付加が少ない企業向けパソコンの出荷実績が含まれているため店頭価格の動向が顕著にあらわれにくいが、BCNランキングのデータは店頭での販売実績がベースとなっているだけに、JEITAのデータよりもいち早くノートパソコンの単価がデスクトップを下回る状況が把握できる。
今後のノート、デスクトップパソコンの単価の推移だが、ノートパソコンの単価は変動要因が少ないものの、デスクトップは高価格化が進む一方、10万円を切る低価格モデルも相次ぎ登場し、売れ行きを伸ばしつつある。このため、デスクトップは20万円を超える高機能機と、10万円以下の低価格機の二極化が進む見通しで、トータルでは平均単価に下落傾向が出てくると見られる。
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