パソコンおよびゲーム機器のソフト開発・販売を手がけるデジターボ（小坂崇気社長）は、コンシューマ向けウイルス対策ソフト「ウイルスドクター」の販売を4月4日から開始する。価格は4980円。シマンテック、トレンドマイクロの大手ベンダー2社の寡占状態になっている国内市場で、「競合製品と同等以上の機能をもちながら、約2割安い価格で提供し、シェア獲りに挑む」（小坂社長）と意欲を燃やしている。

「ウイルスドクター」発売

　「ウイルスドクター」は、中国市場で最大時にシェア85％、国外製品が流入後も約53％のシェアを獲得するなど、1995年の発売以来7年連続でトップシェアを堅持するウイルス対策ソフト「KV2003」を、日本市場向けにローカライズした製品。開発元は、中国ソフトウェア開発の最大手である北京江民新科技術有限公司。デジターボが日本市場での独占販売権を取得し、ローカライズ化を図った。

　「KV2003」は、中国の国家公安部による性能評価で駆除率、総合評価ともにナンバーワンを獲得し、一級認定を受けている。 初心者ユーザーが簡単に操作できるユーザーインターフェイスを意識して開発され、容易に設定を行える専用ツールバーや、イージーアクセスモードなどの機能を備えている。また、従来のウイルス対策ソフトでは対応できなかったブートセクター常駐型ウイルスの駆除や、ウイルスによって感染・欠損したファイルを修復する機能なども盛り込んである。

　競合となるシマンテックの「ノートンアンチウイルス 2003」、トレンドマイクロの「ウイルスバスター2003 リアルセキュリティ」が、店頭価格ではともに6000円前後で販売されているのに対し、同製品は4980円で提供する。

　小坂社長は、「ウイルス対策ソフト市場は2強争いとなっているが、低価格と初心者に分かりやすいユーザーインターフェイスを武器に、2強に割って入りたい。これまでウイルス対策を行ってこなかった初心者ユーザーの取り込みに注力する」とし、年間8万本の販売を目指す。

　発売に合わせて、各雑誌広告をはじめ、タレントの乙葉さんを起用したテレビCMを放送するなど、プロモーション活動を積極的に行う予定。 アドレスはhttp://www.digiturbo.co.jp/。