日本の店長

<日本の店長>第4回 ヨドバシカメラ新宿西口本店 日野文彦統括店長

2003/01/27 18:45

週刊BCN 2003年01月27日vol.975掲載

 ヨドバシカメラ新宿西口本店が好調に売り上げを伸ばしている。日野文彦取締役部長・新宿西口本店統括店長は、「前年同月比2ケタ増で推移している」と自信をみせる。新宿駅西口周辺は、ビックカメラ・ビックピーカンが「新宿西口店」を構えたことで、ヨドバシカメラが少なからずダメージを受けるという見方もあった。だが、「ダメージはない」と強調する。平日の来店者は平均7万5000-8万人で、購入者数は2万5000人に達する。

専門的な商品を豊富に

 「週末は、その2.5倍から3倍に増える」としており、ヨドバシカメラが新宿駅西口周辺で確固たる地位を不動のものとしていることを示す。来店者は、近くで働くビジネスマンから学生、主婦などさまざま。商圏は、「東京をはじめ、千葉県や埼玉県を中心に、長野県や山梨県からも来店する」という。高速バスのターミナルが店舗の目の前にあるという立地条件から、大阪など関西地域からの来店者も多い。

 本店は、「マルチメディア館」をはじめ、7つの専門館で構成する。趣味性が高いものは、「ゲーム・ミュージック館」や「カメラ総合館」など専門館として店舗を構えており、「専門的な商品を豊富に揃えている」ことが特徴となる。パソコンおよび関連製品は、売上高が全体の40%を占める。とくにデジタルカメラが売れ筋で、「前年同月比50-60%増で推移する」としている。経費削減策は、600人近くいる従業員のローテーションを工夫。6回程度のシフトに分け、時間ごとに最適な人員を配置する。物流では、アルバイトを採用することで深夜でも搬入できる24時間体制を敷く。

 接客では、「顧客は、数多くの商品のなかから、どれが自分に最適な商品なのか、いろいろと迷うケースが多い。だが、できるだけ早く購入して使ってみたいと求めている」としており、必ず声をかけ、迅速に的確な接客を徹底している。「顧客を否定せずに、どのようなニーズをもっているのかを聞き出すことが重要。ゆっくり見てもらうための展示は必要だが、顧客が早く購入を決断する接客が顧客満足度の向上や、効率化につながる」と強調する。(佐相彰彦)
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