店頭流通

オン・ザ・エッヂ オンラインの実績を店頭販売に反映

2003/01/13 16:51

週刊BCN 2003年01月13日vol.973掲載

 オン・ザ・エッヂ(堀江貴文社長)は、ソフト事業拡大を目指し、オンライン販売で実績をあげた製品を店頭で販売していく。

 同社は昨年、パッケージソフト事業に参入した。販売権を取得したメールソフト「ユードラ」、完全子会社化したプロジーグループ製品、キャラクターを活用したタイピングソフトなどを販売している。

「すでに実績ある製品の売り上げは安定しているものの、新たに投入する製品については反応がよくないこともある。そのため、オンライン販売をマーケティングに活用していく。オンラインでの販売実績をアピールすることで、店頭および卸業者にも安心して商品を販売してもらうことができる環境を作る」(新島実・執行役員上級副社長/ソフトウェア事業部担当)。

 実際にプロジー製品は、オンラインでユーザーを獲得。その後、ブランドが定着し、店頭でも安定して売れるブランドとなった。

「オンラインである程度の販売実績を作ることで、店頭でどの程度の売り上げになるかが予測できる。とくに量販店では、実績のある製品には多くの売り場スペースがさかれるものの、全くの新製品はスペースをとってもらいにくい。オンラインである程度の販売実績があれば、売り場でのスペースの確保もしやすくなる」

 同社のオンライン販売ルートは、ベクター、昨年営業権を取得したアスキーストア、プロジーのダイレクト販売の3つのルートがあり、全ソフト売り上げの20%がオンライン経由となっている。今後は、さらにこの比率が拡大していく見込みだ。

 ただし、同社ではゲームソフト「シャドウベイン」など、オンラインで販売するのが難しい商品もあるため、「オンライン販売の比率が増加したとしても、店頭販売をやめるということはあり得ない」ことを強調。店頭販売のマーケティング要素として、オンライン販売を活用していく。
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