店頭市場ピックアップ

PDAの販売動向

2002/12/02 16:51

週刊BCN 2002年12月02日vol.968掲載

 PDA(携帯情報端末)市場が拡大している。図は、BCNランキングでPDAにおける最近7週間の前年同週比を表した。図を見ても分かるように、10月7-13日では前年同週を大幅に下回っていたものの、10月14-20日は前年同週と比較して台数ベースで142%、金額で178%と市場が拡大。11月18-24日は台数で110%、金額で125%となった。PDA市場でトップに君臨し続けているのはソニー。11月18-24日では、シェアが台数で42.7%、金額ベースで45.2%と圧倒的な強さをみせている。前年同週と比較しても、台数で334%、金額で331%と大幅に増加した。機種別でも、「クリエPEG-NX70V」が台数シェア14.2%でトップとなった。

台数・金額ともに拡大 「手軽さ」がニーズを呼ぶ

 最近では、「タブレットPCがPDAのターゲット層と重なり、PDA市場が縮小するのではないか」との見方もあった。タブレットPCは、ペンを使って手書き文字や記号、絵などを直接ディスプレイから入力でき、手書きデータの整理・編集が可能なうえ、OSがウィンドウズXPであるため、ウィンドウズで動くすべてのアプリケーションを扱える。「PDA市場が縮小する」という見解は、「タブレットPCがPDAの市場を奪う」と懸念したことによる。

 だが、ショップでは、「これまでPDAは既存需要層の買い替えが多かったものの、最近では、これまでPDAを購入していなかった消費者が手軽に持ち運べ、タブレットPCより低価格なPDAを購入選択肢として意識している」、「タブレットPCがPDAの新規需要を掘り起こすことに貢献している」などの声が挙がる。タブレットPCの展示コーナーに、PDAを展示するショップも出てきている。
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