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画像出入力3分野のシェア推移

2002/11/25 16:51

週刊BCN 2002年11月25日vol.967掲載

 セイコーエプソンとキヤノンの戦いが続いている。11月11-17日のBCNランキング週次集計によれば、スキャナは台数シェアでキヤノンが53.6%と上回ったものの、金額シェアではエプソンが55.2%と逆転。プリンタでは、エプソンが台数シェア51.9%、金額シェア54.4%と、ともに上回った。だが、デジタルカメラでは、キヤノンが台数シェア22.5%、金額シェア23.7%でトップシェアを堅持し、エプソンの出る幕はない。

2大ライバルが激戦 デジカメでキヤノン、プリンタではエプソン優勢

 スキャナ、プリンタ、デジカメの画像出入力(イメージ)主要3分野では、プリンタとデジカメが依然として市場規模が大きい。プリンタの市場規模を100とすると、デジカメは88.2、スキャナは15.1の大きさしかない。さらに、前年との比較では、デジカメが台数で97%、金額で98%と、ほぼ前年並みを維持しているのに対し、スキャナは台数で65%、金額で68%と大幅な落ち込み。プリンタも台数で84%、金額で81%と厳しい。

 デジカメでは、キヤノンの強さが光るが、スキャナ、プリンタでは逆にエプソンが優勢だ。スキャナはその典型で、台数ではキヤノンが多いが、金額ではエプソンが勝つ。プリンタにおいても金額シェアの方が、台数シェアより高いのがエプソンの特徴だ。

 スキャナでエプソンがこの冬商戦に投入した解像度3200dpiの最上位機種「GT-9800F」(実売価格4万2000円)は、台数シェアでは9.6%でしかないものの、金額シェアでは20.5%もある。エプソンの高画質化傾向は、プリンタでも同様のことが言え、画質を求めるなら「エプソン」、価格を求めるなら「キヤノン」という構図ができあがりつつある。
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