店頭流通

ベスト電器 アウトレット製品、年内10店舗へ

2002/11/11 18:45

週刊BCN 2002年11月11日vol.965掲載

 ベスト電器(北田葆光社長)は、パソコン事業での収益をあげる重点事業を9月から実施、9月の実績では前年に比べて粗利益率が3.5%上昇した。今後さらに手を打っていくことで、「5%上昇を目標とする」(商品統括部・堀雅治OA部長)方針だ。

収益重視のパソコン事業を展開

 新規事業として、コンピュータウン3店舗でアウトレット製品の販売と旧製品の買い取りを開始、年内に10店舗にまで拡大していく。コンピュータウンについては、「デジタル家電のスペースを増やしているが、スペースが狭い店舗や近隣に家電店がある店舗を大型店舗へ統廃合するべきかどうか、この2、3年で方針を決定する必要がある」(堀部長)としている。

 ベスト電器では、パソコンおよび関連製品の収益について、「売り上げが伸びている時期には、パソコン自身は低収益であっても他の製品でカバーしていくことができた。しかし、現在のように売り上げが伸び悩んでいる状況では各事業ごとに収益をとる必要がある。OA製品についても利益を重視したビジネスにシフトする必要がある」と見ている。パソコン本体は、メーカー自身の収益が低いこともあって、単純に利益をあげることはできない。そのため、ブロードバンド回線の販売、無線LAN製品、デジタルカメラおよびプリンタ、アウトレット製品の販売など収益性の高い製品の販売を強化している。

 無線LANについては、現在売れ行きが高い製品だけにキャンペーンを実施。「それまでよりも販促を強化したことで売り上げが急激に伸びた」という。ブロードバンド回線は、在庫をもたずに済むなど収益性が高い。「他社に比べてこれまで積極的に販売を行ってこなかったことを反省し、売り場でのアピールを積極的に行うようにしている。今後はさらにプロバイダとの連携により、販売を強化していく」方針だ。アウトレット製品については、今年9月からコンピュータウン3店舗で取り扱いを開始した。

 「当社は店舗数が多いことから、新製品が登場した途端に在庫が旧製品となり、利益確保にもマイナス影響を及ぼしていた。在庫の旧製品の販売手段としてアウトレット製品の取り扱いは有効な手段となるため、年内に10店舗まで取扱店を増やす。また、来年からパソコンのリサイクルが実施されるため、旧製品買い取りの体制を整える」パソコンについては、台数、金額ともに10月には8か月ぶりに前年水準を上回った。

 「既存店だけの実績で前年を上回った。前年の10月がウィンドウズXP発売前の買い控えがあったことも要因のひとつだが、他の製品の販売状況を見ると、パソコン販売も底を打ったのではないか」と分析している。
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外部リンク

http://www.bestdenki.ne.jp/