店頭市場ピックアップ
デジタルカメラの販売動向 キヤノンが首位に
2002/11/04 16:51
週刊BCN 2002年11月04日vol.964掲載
10月発売の新機種が牽引
10月21-27日におけるデジタルカメラ市場は、キヤノンがトップに踊り出た。BCNランキングによると、販売台数シェアで18.7%を獲得した。トップシェアを獲得した要因は、年末商戦用の製品として、10月に「イクシ・デジタル320」、「パワーショットG3」、「パワーショットS45」の3機種を発売したことが大きい。なかでも、「イクシ・デジタル320」は、機種別販売台数でシェア6.8%と1位を獲得。同社のシェア拡大を牽引した。
キヤノンでは、デジカメとインクジェットプリンタの拡販を図るため、家庭で写真が出力できるデジタルフォトの訴求に注力。10月からデジカメとプリンタなどを活用したデモコーナーを全国600店舗に設置した。店頭デモは、年末まで予定しており、デジカメとプリンタ両製品の拡販につなげる。キヤノン販売の芦澤光二・取締役電子機器販売事業部長は、「デジカメに関しては、前年比70%増を狙う」と自信をみせる。図は、最近4週間におけるメーカー別販売台数シェアの推移を示した。これをみても分かるように、最近4週間でキヤノンをはじめ、富士写真フイルム、ソニーが入れ替わりトップとなり、シェア争いに拍車がかかっている。
デジカメ市場について、富士写真フイルムの加藤典彦・執行役員電子映像事業部長は、「国内外ともに拡大しているため、この市場に参入するメーカーが多く、製品のライフサイクルも短かくなっている。シェアを拡大するためには、さまざまな消費者層に合ったラインアップを揃えることが重要だ」としている。上位3社以外でも、オリンパス光学工業やカシオ計算機、ニコンなどが虎視眈々とトップシェアを狙う。当面は、混戦状態が続きそうだ。
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