店頭流通

恵安 ベアボーン取扱店舗30%増に 売上高は10%前後の伸びで推移

2002/10/14 16:51

週刊BCN 2002年10月14日vol.961掲載

 パソコン関連機器商社の恵安は、今年度(03年6月期)に入り、量販店を中心に取扱店舗が前年度比30%増となった。全体の売上高は、同社の主力製品であるベアボーンの拡販により前年度に比べ10%増前後で推移する。昨年度(02年6月期)の売上高は、前年度比14.6%増の94億円だった。今年度は、100億円の売上高を目指す。

 恵安は、独自開発のベアボーンが好調だ。黄安信副社長(=写真)は、「ベアボーンは、パソコンマニアが購入する傾向が高かった。だが、徐々に中・初級者層にまで裾野が広がりつつある」と分析する。同社では、アルミ製ブックケースを採用したベアボーンや、キューブ型ベアボーンをパソコン専門店を中心に提供してきた。加えて、カメラ量販店や家電量販店が同社製品を仕入れるケースが高くなり、取扱店舗が30%増えた。これが功を奏し、今年度は、売上高が前年度比で10%前後の増加で推移する。

 最近では、カメラ量販店を中心にパソコンの販売店仕様モデルも提供した。「2-3社から引き合いがあった」としている。今年6月1日からは、営業本部内に「PCペリフェラル営業部」を設立し、量販営業課と法人営業課を組織した。量販営業では、パソコン専門店担当と量販店担当の営業担当者を配置。「専門の営業担当者として教育し、窓口を分けることで、顧客ニーズに迅速に対応できる体制が整った」としており、量販店担当、パソコン専門店担当、法人担当の人員体制をそれぞれ6-7人とした。

 今後は、「ベアボーンは、3か月ごとに新製品が発売され、商品サイクルが徐々に早くなっている。マザーボードなどの仕入先メーカーと常に連携し、部材調達と生産を迅速に行い、ショップに最適な商品の供給体制を強化する」としている。将来的には、BTOパソコンの提供も検討。法人ビジネスでは、サーバーに加え、顧客企業に応じてパソコン本体も販売しているため、このノウハウを生かす。同社は、昨年度の売上高が前年比14.6%増の94億円だった。今年度は、100億円規模にまで引き上げる構えだ。
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