PC販売店の体力測定

<PC販売店の体力測定>第15回 オーエー・システム・プラザ

2002/10/14 18:45

週刊BCN 2002年10月14日vol.961掲載

 名古屋・大須を主力エリアに、パソコン専門店として全国展開への取り組みは1983年からと早い。北海道から沖縄まで店舗を網羅している。だが、ここ数年のパソコン失速気味の厳しい環境下、01年度(01年9月期)は既存の不採算店舗のうち、大阪店、京都店、第2アメ横店、秋葉原店、浜松店、一宮店の6店を閉鎖。期末時点で総店舗数は41店となった。(DRC(データリサーチ社)代表取締役 青木康祐)

 売上高は、前年度比12.4%減の343億円。その中で半分以上を占めるパソコン本体が同17.8%減と大きなマイナスとなったのが痛い。一方、損益面は、売上原価率を89.23%に抑えたが、売上総利益は前年度に比べ16.7%減の37億円となるとともに、販売管理費も同2.7%上昇したため、1億6000万円の営業損失となった。経営効率をみると、低粗利に苦しむパソコン専門店にあって、10%程度の粗利益率ながらも販管費率を8%程度に抑え、収益を上げてきたところに特徴があった。

 しかし、01年度は売上総利益率が10.77%に対し、販管費率が11.23%と厳しい。02年度(02年9月期)計画では売上高287億円、経常利益2億2000万円と控えめ(同3月中間期時点の見通し)。02年度の第1-3四半期累計では売上高が216億円で前年同期比マイナス22%となったが、販売管理費を同マイナス16%に抑えたことで、営業利益は1億1000万円と前年同期に対し大幅にアップしている。

 9月に入って、名古屋・大須電気街にあるパソコン専門店のマイコンテックと業務提携を締結した。マイコンテックに対し、ローコスト経営の指導を行うとともに、一部商品の供給、移動を行う。特に、マイコンテックでは商品確保の効率化で得意としている法人営業、インターネット販売を強化する。今後、オーエー・システム・プラザが店頭系、マイコンテックが法人系で互いに得意分野を生かし、ノウハウを吸収し合い、人的交流を含め経営の効率化を図り、業容拡大に努める計画だ。
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