店頭流通

富士通 7月下旬から新製品投入 販売増加につなげる

2002/07/15 18:45

週刊BCN 2002年07月15日vol.949掲載

 富士通(秋草直之社長)は、ノートパソコン「FMV-BIBLO NE12AT」を7月20日、「FMV-BIBLO NE12AB」を7月27日に発売する。

 パーソナル販売推進統括部第二販売推進部・小林義法部長は、「6月の1か月間はパソコン販売が決してよいとはいえなかった。だが、7月に入ってからは、6月末と比べて販売台数の落ち込みが少ない。新製品の発売で、7月第3-4週の販売は期待できる」と話す。

 販売体制としては、「営業担当者がショップに行く回数を増やしていく。来店者の状況や購入者層など、現場の状況を把握することで、ショップを支援していく。また、店員に対しての教育なども積極的に行う」という。

 TVチューナー内蔵の「ワイヤレスTVステーション」搭載モデル「FMV-BIBLO NE12AT」は、パソコン本体を家庭内の好きな場所に手軽に持ち運んで、TV番組の視聴や録画を楽しむことができる。

 近距離無線通信規格「Bluetooth(ブルートゥース)」対応モデルの「FMV-BIBLO NE12AB」では、標準添付の「AIRJUKE(エアージューク)」により、パソコンに保存した音楽をオーディオ機器にワイヤレスで出力できる。

 価格はオープン。「FMV-BIBLO NE12AB」が26万円台、「FMV-BIBLO NE12AT」が35万円前後をめどに販売したい意向だ。

 パソコン購入者層に関して、小林部長は、「パソコンと趣味の垣根が低くなっており、予算を多少オーバーしても、自分のニーズに合ったパソコンを購入する消費者が多くなっている」とし、「パソコンの所有サイクルは平均で3-4年。ノートでは1年半から2年と、買い替えサイクルが早い。中級者層や上級者層だけでなく、初級者層も購入する傾向が高いだろう」と分析する。

 同社では、在庫過剰や在庫不足を改善するため、1週間ごとに販売目標を決定し、それに見合う出荷体制を敷く。こうした取り組みで、各量販店に適した数量・機種を出荷する。新製品2機種の販売に関しては、発売後1か月間で約1万台の販売を目指す。

 法人向けビジネスは、同社の四半期ごとに行う決算制度により、営業担当者の販売意欲が向上。4月が前年並みとなり、5月が若干下がったものの、6月は盛り返した。
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