店頭流通

シャープ ムラマサシリーズ第2弾を投入 モバイル戦略を一段と加速

2002/03/25 18:45

 シャープ(町田勝彦社長)は、パソコン事業におけるモバイル戦略をさらに加速する。昨年来、デスクトップパソコン事業から撤退する一方、ムラマサシリーズによる超薄型ノートパソコンを昨年6月に投入。モバイル領域にターゲットを絞り込むことで、事業の“選択と集中”を図ってきた。今年度の出荷実績は台数ベースで前年度比2%増となる見通しで、早くもその成果が出つつある。

 シャープ情報システム事業本部パソコン事業部・川森基次事業部長は、「家庭に1台から個人に1台の時代に入り、2台目、3台目のための物づくりをどうするかが重要なファクターとなってきた。これから日本でモバイルノートの需要が大きく増加するという読みから、薄型という切り口でモバイル分野にシフトしたのが成功の要因」と分析する。

 モバイル分野へのさらなる集中を狙って、薄型ノートパソコン「Mebius MURAMASA(ムラマサ)」シリーズの第2弾製品となる2機種を3月30日から順次投入する。

 CD-R/RWおよびDVD-ROMドライブを内蔵しながら、最薄部で25.4ミリを実現した新製品は、「従来のMT1シリーズが薄型、軽量性を追求したのに対し、今回の新製品はモバイル性とパフォーマンスを追求している。今後のムラマサシリーズの展開の足がかりにする」と位置づけている。

 価格はいずれもオープンだが、無線LAN対応となる「PC-MV1-C1W」は店頭価格で25万円前後、標準モデルの「PC-MV1-CIH」は24万円前後になる見通し。モバイル戦略としての差別化を図るため、無線LAN対応モデルを戦略的に販売していく予定だ。2機種合わせて月産1万台を見込んでいる。
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