店頭流通
BCN Award 2002に見る売れ筋商品――液晶、DVD、セキュリティ
2002/02/04 16:51
週刊BCN 2002年02月04日vol.927掲載
2001年のパソコン販売店は、パソコン本体の販売不振に見舞われた。
そんななか、大きく飛躍したのが液晶ディスプレイ、記録型DVD、セキュリティソフトの3分野だ。
液晶ディスプレイの販売実績は、対前年比で128%増と2倍以上となった。BCN総研によれば、「現在は店頭で販売するディスプレイの6-7割が液晶」という。ベンダー間のシェア争いも激しく、BCN Award 2002でナンバーワンとなったNEC三菱電機ビジュアルシステムズと2位のアイ・オー・データ機器との差はわずかに2.6ポイント。
記録型DVDは、以前から需要拡大が見込まれてきた商品だが、規格の乱立もあって普及につながらなかった。
しかし、01年はほとんどのパソコンがCD-R/RWとDVD-ROMが利用できるマルチドライブを搭載するようになり、記録可能なDVDへの関心が高まった。とくに一度だけ記録可能なDVD-Rへの関心は高く、市場拡大のリード役を果たしている。
「この分野は新設なので前年比データはないが、12月の月次データでは133%増とやはり2倍以上の伸びとなった。まだ販売母数が少ないこともあって貢献度はそれほどでもないが、02年は本格的な普及期に入る可能性が高い」(BCN総研)との見方が有力だ。
セキュリティソフトは、前年はユーティリティソフトの中に含まれていた。急激な売上増にともない、今回から独立した分野となった。01年夏の悪質なワームの横行で売り上げが下半期に急拡大。ベンダー間の争いもデッドヒートとなった。
この分野でナンバーワンとなったのはシマンテック。一方、全ビジネスソフトのなかで売り上げトップとなったタイトルはトレンドマイクロの「ウイルスバスター2001」で、2位が「ウイルスバスター2002」と、単体製品のシェアではトレンドマイクロがシマンテックを抑えてのナンバーワンだ。このように、ベンダー間争いは熾烈をきわめた。
セキュリティソフトの販売実績も急上昇し、01年3月を100として販売本数を指数化すると、11月では299.0ポイント、12月では558.8ポイントと大きく伸びた。02年もADSL加入者のさらなる増加が見込まれ、「02年もセキュリティ市場全体で前年比30-35%の需要増が見込める」(シマンテック・成田明彦社長)と、今年も店頭を賑わす商材となりそうだ。
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