店頭流通

マイクロジスティックスジャパン PC購入者にはソフトを半額 新サービスでソフマップと提携

2002/01/28 16:51

週刊BCN 2002年01月28日vol.926掲載

 マイクロジスティックスジャパン(阿部川久広社長)は、パソコン本体購入者に対して、ソフトを約半額で提供する新サービスを開始する。第一弾として、ソフマップと提携。3月4日から同社の主要20店舗で、9社29種類のパソコンソフトを低価格で提供する。米国では、ベストバイと提携し昨年5月から同様のサービスを実施しており、パソコン購入者のソフト購入比率を15%から35%に引き上げた実績をもつ。マイクロジスティックスの阿部川社長は、「ソフトメーカーにとっても低コストで流通でき、販売店にとってもソフトの販売比率を引き上げることにつながる」とメリットを強調している。

 マイクロジスティックスは、米国に本拠をもつソフト流通商社。独自の流通手法で注目を集めている。日本法人は、昨年3月に設立。今回発表したソフト販売に関する新サービスが、日本法人が取り組む最初の本格的事業となる。

 9社のソフトメーカーおよびソフマップと提携。ソフマップで新品および中古パソコンを購入したユーザーに対して、ソフトを3本4880円、5本6880円でセット販売する。特別価格で購入できるのは、パソコンを購入した当日に限り有効。ソフトは、一世代前の製品が中心となっているが、定価換算で最大87.1%引き、実売価格ベースでも、平均して半額程度で購入できるようになる。

 これだけの低価格で販売できる背景には、ソフトが一世代前のものであることに加え、DVD仕様のパッケージにCD-ROMを入れ、マニュアルなどもすべてこの中に含めている標準パッケージスタイルを採用することで、制作コストを大幅に抑えている点があげられる。

 ソフトメーカーも、マスターをマイクロジスティックスに手渡せば、生産に関わるコストはすべて同社が負担することから新たな投資が不要で、販売量に応じてロイヤリティが支払われる仕組みになっている。

 参加しているのは、エー・アイ・ソフト、シャープ、インターコム、シマンテック、アイフォー、日本IBM、ソースネクスト、マインドスケープ、エレクトロニックアーツ・スクウェアの9社。「AI将棋1.5R」、「AI囲碁6」(ともにアイフォー)、「翻訳これ一本」(シャープ)といった現行製品も一部含まれる。また、旧製品でも現行製品へのバージョンアップパスを提供する製品もある。

 今後、パソコン購入時の販売だけでなく、ウェブサイトを活用することで、パソコン購入後10日間程度、ソフトが購入できるようにする。また、3か月ごとにソフトのラインアップを入れ替えることなども予定している。

 「現在は、ホーム&オフィス、ファン&ラーニング、ゲームの3カテゴリーに分けているが、季節要因の高いソフトを加えたり、DVDの映像タイトルを加えることなども検討していきたい」(阿部川社長)。

 ソフマップでは、今回のサービスによって、年間15万本、3億円規模の売り上げを見込んでいる。なお、今回の契約は、ソフマップとの1年間の独占契約となっており、ほかの店舗に拡大するのは来年3月以降となる。
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