店頭流通

Macworld開催、基調講演でジョブズCEOが事業戦略発表

2001/02/22 18:45

 「マッキントッシュは、デジタルハブに進化する」――米アップルコンピュータのスティーブ・ジョブズCEOは、2月22日から千葉県・幕張の幕張メッセ(日本コンベンションセンター)で開催されたMacworld Conference & Expo/Tokyo 2001の基調講演に登場、iMacの新製品などの発表および同社の事業戦略などを明らかにした。

 ジョブズCEOは、「パソコン産業は、1980年から1994年までがスプレッドシートやDTPを活用した生産性向上の時代。そして、95年から2000年までが、インターネットの時代といえる。だが、2001年からはデジタルライフの時代に入る」と定義、「デジタルビデオ、携帯電話、PDAなどのさまざまなデジタル機器をつないだ利用が広がってくる。その中核に位置するのがデジタルハブとなるマックだ」とした。

 講演内容は、基本的には、今年1月にサンフランシスコで行われたマックワールドでの講演内容を踏襲したものとなったが、講演の後半に、iMacの新製品を発表を発表し、6500人の聴講者を湧かせた。

 新iMacは3機種が用意され、G3の400MHz、500MHz、600MHzをそれぞれ搭載、上位2機種には、CD-RWドライブの搭載とともに、花柄の「FlowerPower」、青い水玉模様の「BlueDalmatian」の2色が追加された。価格は、10万8000円、13万8000円、15万8000円。最上位機は、128MBのメモリ、40GBのハードディスクを搭載している。

 さらに、グラフィックスプロセッサとして、nVIDIAのGeFORCE3を公開、これを最初にマックに搭載することを明らかにしたほか、PowerMac G4にBTOで搭載可能とした。BTOでの搭載価格は6万8000円。

 また、G4 CUBEの14万8000円への価格引き下げと上位製品の追加、PowerBook G4チタニウム、MacOS Xの機能などについて触れた。MacOS Xの対応アプリケーションは、「1200種類のソフトが開発中で、春から少しずつ製品化されるが、今年夏には大量のソフトが発売されることになる」とした。

 そのほか、映像編集ソフト「iMovie2」、ミュージックライブラリ作成ツールの「iTune」、DVD作成ソフト「iDVD」などのほか、オンライングリーティングカード、メールアドレス、ホームページ作成ツールなどを提供するインターネットサービス「iTools」の日本語版のサービス開始も明らかにした。

 ジョブズCEOは、MacOS Xや、新たなiMac、G4 Cubeを利用することで、簡単にCD-RWなどが制作(=焼ける)できるようになる点を強調、さらに、ペンティアム4の1.5GHz版に比べて、PowerPCの733MHz版の動作速度が速いことをあげて、「Power to Burn。CDs,DVDs and Pentium」と皮肉った。
  • 1

外部リンク

アップルコンピュータ=http://www.apple.co.jp/