店頭流通

アップル 日本で初の発表-新iBookなど

2000/02/21 18:45

 米アップルコンピュータのスティーブ・ジョブズCEOは、2月16日のマックワールドエキスポ/Tokyoの基調講演で、iBook、パワーブック、パワーマックG4などの新製品を18日から発売すると発表した。米国以外で、アップルコンピュータが製品発表を行うのは初めてのこと。アップルが、日本を、より重要な市場と位置づけているともいえる。アップルコンピュータの原田永幸社長は、「今回の新製品は、コンシューマ、プロフェッショナル市場のいずれにもインパクトがある製品。初心者の購入にもさらに拍車がかかるはず」とし、今回の新製品投入により新規市場の開拓にも、さらに力を注ぐ考えを示した。

初心者層拡大に拍車か

 今回の新製品は、機能強化版の色彩が強いものの、米国以外では初の製品発表となった点に意味がある。とくに、日本市場で出荷比率が高いポータブルパソコンのラインアップを一新した点が特徴だ。

 さらに、今回の一連の新製品は、ビデオ画像処理機能に大きな威力を発揮する仕様となっており、「自分でビデオレターを手軽に作成できるiMovieの利用率は、日本が20%と全世界の10%に比べても高い」(ジョブズCEO)として、最初から、日本での発表を意識していたことをうかがわせた。

 ジョブズCEOによると、iMacの購入者のうち、全世界では30%が初めてパソコンを購入するユーザー、iBookでは11%が初めて家庭向けにポータブルを購入するユーザーだというが、日本では、それぞれ50%、15%が初めてのユーザーとなっている。

 福田尚久本部長は、「今回の新製品によって、初心者向けの販売にも拍車がかかると同時に、家庭向けに2台目として購入したいというユーザーも増加するだろう」とコメント、原田永幸社長は、「より魅力的な製品が揃ったことで、コンシューマ市場にも、プロフェッショナル市場にも、インパクトをもつ」とした。

 99年の店頭市場では21.9%(BCNランキング)と第2位のシェアを獲得しており、今回のiBookなどの投入より、さらに、この分野でのシェア拡大の可能性もある。

 今回の製品では、インターネット機能を活用したうえで、ビデオなどのグラフィック処理機能を活かした新たな利用環境が生まれる。インターネットと連動した新たなソリューションとして、販売店からも注目を集めそうだ。
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